2025年1月、日本の野球殿堂およびアジア人初となるアメリカ野球殿堂にて殿堂入りを果たした名選手イチロー。1991年のプロ入り、2000年には日本人野手初のメジャーリーガーとして米国で活躍、2019年に引退をした。
その、約20年近い野球人生の中で、イチローは非常に高いレベルの走攻守三拍子を揃えた選手として常に注目され続けた。
並外れた技術力による”伝説”はあまりにも多い。
2009年の第2回WBC決勝戦では、海外からのサイバー攻撃ですら落ちることのない2ちゃんねるサーバーが、イチローのタイムリーヒットが放たれた途端に5つ落ちるという事態に。また2001年4月13日に行なわれたオークランド・アスレチックス戦では、ライトから三塁へ剛速球で送球し補殺するという強肩ぶりから「レーザービーム」などと呼ばれた。
こうした、実際の観客の白熱ぶりや彼自身の高い野球スキルを物語るものもあれば、その一方で「自分の打球に飛び乗ってスタンドまで行った」「湾岸戦争が始まったきっかけはイチローの場外ホームラン」「打席に立つだけで相手が泣いて謝った」といった、もはやチャック・ノリス・ファクトを思わせるようなジョーク、通称「全盛期のイチロー伝説」も多数ネットに溢れている。
さて、そのイチローで印象的なものの一つにあるのが、ドラマ『古畑任三郎』への出演だ。
「古畑」と言えば、1994年にスタートした田村正和主演の推理ミステリーで、刑事コロンボのように、視聴者側から犯人が明かされている状態から、作中の警部補・古畑がそのトリックを解明していくというもので、大物・豪華キャストが犯人役を務めることでも人気となった。
イチローが出演したのは、2006年1月に放送された『古畑任三郎FINAL』3連作のうちの一つ「フェアな殺人者」だ。現役メジャーリーガーとして活躍するイチロー本人役として出演、その高い演技力も好評となった。
この出演についてのエピソードも数多い。
当初、イチローへのオファーは、イチローが大の古畑ファンであったというわずかの情報からのダメ元であった。だが、実際にオファーをしたところイチローはあっさりと快諾。ただし、脚本を手掛けた三谷幸喜は、やはり俳優ではない人物が役を演じるということに一抹の不安はあった。
そして、いざ撮影が始まるとイチローは、本読みの時点で台本を丸暗記(自分のセリフ部分という説もある)、撮影でもほとんどNGを出さず、周りのキャストたちが緊張してしまうほどだったという。
三谷いわく、彼の古畑好きは想像以上のものであったとのこと。
周囲のスタッフをも驚かせたイチローの役者ぶりであるが、当の本人はというと、オファーが来てからはまだ台本が来ていないにも関わらず、試合中に口元を隠して「古畑さん・・・」などと練習をするほど緊張していたという。
さて、この「古畑」出演において非常に有名なのがイチローのギャラだ。なんと、この回での出演のギャラについて、イチローが「古畑任三郎のDVDでいいです」と答えたという話だ。
芸能人やタレントのギャラにまつわる都市伝説はいくつもある。ただ、それについては真偽が定かではないものも多数となっている。
これとともに、古畑マニアであるイチローはDVDを全巻所持しており、奥さんと時折再現ドラマをして楽しんでいるという逸話もある。もしイチローがDVDを所望したのであれば、それはいわゆる「観賞用」ではなく「保存用」ということだったのか、それとも自身が出演した分が収録されているDVDを指していただろうか。
いずれにせよ、野球以外でも高い能力を物語ると同時に、古畑マニアとしてのイチローらしさが伺えるユニークなエピソードである。
【参考記事・文献】
・https://x.gd/W31gQ
・https://dic.nicovideo.jp/a/%E3%82%A4%E3%83%81%E3%83%AD%E3%83%BC
・https://sirabee.com/2024/06/20/20163303588/
・https://number.bunshun.jp/articles/-/848145
・https://biyoresearch.com/entame/furuhata
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【文 黒蠍けいすけ】
Photo credit: OlympianX on VisualHunt.com
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