パワースポット

いまだに生態が謎だらけ!地下で咲くオーストラリアの花「リザンテラ」

一般的に花と言えば、地表で花を咲かせるもの。しかし、地中で花を咲かせるという非常に珍しい植物が存在する。

リザンテラ(Rhizanthella)と呼ばれるその花は、オーストラリア原産の腐生植物である。腐生植物とは、光合成をせず、また葉が退化した植物のことであり、簡単に言えば菌類から栄養を奪う植物。

リザンテラという名称は、そのまま「根の花」を意味している。

リザンテラは、過去「ガルドネリ・リザンテラ」「スラテリ・リザンテラ」「オミッサ・リザンテラ」の3種すべてがオーストラリアで発見されている。とは言え、その生育地域はオーストラリアの中でもごく限られており、最も研究量が多いと言われている「ガルドネリ」ですら、西オーストラリア州の隔離された2地点でしか確認されていない。

この花が初めて発見されたのは1928年のこと。ジャック・トロットが自身の営む農園を歩いていると、何やら甘い香りがしてくることに気付いた。

その匂いのもとだと思われる小さい穴を見つけ、掘ってみるとそこには見たこともない花が咲いているではないか。

この花は、植物学者であるチャールズ・ガードナーのもとに届けられ、それ以来世に知れ渡ることとなった。

菌従属栄養植物に分類されるリザンテラだが、他の菌従属栄養植物が開花あるいは結実期には地上に姿を現すのに対し、リザンテラはおよそ地下30cmもの深い地中で開花し、いわば生涯を地中で終えると言っても過言ではない。

このため、リザンテラは発見自体があまりにも難しく、やっと生育環境が明らかになったのは、はじめて発見されてから50年ほど経過した1979年になってからだという。

花そのものも、太い茎に100以上の花が密生して咲くというかなり珍しい特徴を持っているが、どのように受粉しているのかもまだわかっていない(アリが受粉を手助けしているのではないかという説はある)。

中でも、3種の中の一つであるクイーンズランド州の標高1,200mの森の中で発見された「オミッサ」に関しては、たった2例しか発見されていないそうだ。

リザンテラは、まだその多くが謎に包まれている。

【参考記事・文献】
https://botanica-media.jp/4893
https://zatsugaku-mystery.com/rare-plants/
https://trippers.info/botany/topics/0001
https://toyforce.net/archives/3640

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【文 ナオキ・コムロ】

画像 ウィキペディアより引用

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