『あかんたれ』は、1976年から77年まで放送されていた昼ドラである。脚本家・花登筺(はなとこばこ)の”船場もの”の一つであり、『細腕繁盛記』『どてらい男』に続くヒット作として知られている。
主人公・秀太郎(秀松)を演じた志垣太郎の出世作であり、また彼の母親・お絹を演じた中村玉緒の70年代の代表作となった。
ストーリーは、明治中期の大阪・船場にて呉服問屋「成田屋」を舞台に、主人である秀吉が残した妾の子・秀太郎が厳しい環境から立ち上がり商人の道を歩んでいくというもの。昼ドラとしては視聴率11.1%を記録し、この記録は現在でも歴代最高となっている。
タイトルの「あかんたれ」とは、関西弁で「意気地なし」を意味しており、これは主人公・秀太郎の性格の設定に由来していると思われる。
「続・あかんたれ」の最終回では、「同じ時、同じように生まれた秀太郎と安造の二人のあかんたれが、育ち方によりこうまで将来が違ってきたのである」というナレーションが入る。安造とは、本妻の子で素行不良かつ秀太郎をいじめ抜いていた人物でもあり、同じ「あかんたれ」ながらもその対比の意味も持ち合わせていたのだろう。
本作は、あまりの人気の高さから、本来1977年3月で終了する予定だったのを7月に延長し、本来80本程度の予定だった放送回数を大幅に超えて、計210回の放送となった。だが、ストーリーの途中で終了してしまったことで視聴者の続編の要望も多かったため、78年に「続」という形で新たに計155回放送されるに至った。
人気ドラマだからこその終了延長と続編ということではあるが、これは誰しもが喜べる事態というわけではなかった。終了が延長し、いつ終わるのかわからない状況での継続、それは本来放送を予定していた「あかんたれ」の後続ドラマに影響してくることを意味している。
1978年に放送されたドラマ『赤とんぼ』は、「あかんたれ」の後続番組として予定されていたものの延期となってしまい、別枠で放送するという応急措置がなされた。「あかんたれ」終了後は『女のいくさ』が放送されたものの、すでにその終了後は「続」の放送が開始されていることが内定していたという。
そもそも、「あかんたれ」が一旦終了した背景には、制作関係者によるテレビ局への抗議が発生したことが原因であったという。
下請の制作会社が経済的困難に陥ってしまい、中には閉鎖を余儀なくされたり、担当者が引責退社してしまったりしたケースまで起こってしまった。すでに制作が完了している作品が数作控えているにも拘らず、それが放送されないという事態に、日本映画監督協会や日本シナリオ協会が抗議を行なったほどであったという。
人気ドラマならではの珍事といったところであろうか。
【参考記事・文献】
・https://www.jprime.jp/articles/-/6757
・http://akanntare.web.fc2.com/zoku151.html
・https://x.gd/mJ9z2
【アトラスニュース関連記事】
テレ朝『トットちゃん!』タブーに挑戦!放送コード無視の伝説のドラマになる!?
伝説のドラマ「どてらい男」ビデオテープ捜索で果たした再放送での大復活
【文 ZENMAI】
初代総理大臣「伊藤博文」はトンデモない性欲怪獣だった…
毒を盛られた愛犬が夢の中で知らせてくれた…
哀川翔、『ラヴィット!』でビリビリ…やっぱり「漢」だった
つげ義春を「先生」と呼んでいた、池上遼一
ヤクザの親分に拉致された!小松政夫伝説





