『大草原の小さな家』は、1935年にアメリカの作家であるローラ・インガルス・ワイルダーの児童小説、そしてそれをもとに制作されたテレビドラマシリーズである。
西部開拓時代を舞台に開拓者のインガルス家の日常を描く、作者の半自伝的な小説となっている。75年には、日本アニメーション制作のもと『草原の少女ローラ』としてアニメ化もされていた。
本作のドラマ版は、原作には無い多数のオリジナルストーリーが展開されている。その中で、特に視聴者を驚かせたのは最終回であった。
「大草原の小さな家」は、1974年から1984年まで、足掛け9つものシリーズを重ねてきた。実は、当初第8シリーズで終了するはずだったのだが、人気作品であったために第9シリーズが制作され、タイトルも「新・大草原の小さな家」と改められた。
しかしながら、この続編の人気は無念にも低迷し、結局シリーズはこれで終焉を迎えてしまう。
問題の最終回は、その名も『最後の別れ』。このストーリーは3つあるスペシャル版の一つであり、実はアメリカでは2番目に放送されていたものである。日本では1991年の12月29日、30日、31日に連日放映され、2番目であった「最後の別れ」が最終回として放送された。
本作のドラマは監督が数人いたが、この最終回は父親役や脚本も兼任していたマイケル・ランドンが担当したのだが、なんとローラたちが長年住み慣れた愛するウォーツナットグローブの町を、ダイナマイトで爆発してしまう。
町が木っ端みじんに破壊されるという驚くべき最終回となっている。
ストーリーとしては、不動産会社の社長となる人物が、日曜礼拝の場でこの土地は全て自分の会社のものだと断言、町の人々は大いに反発をしたが、彼は騎兵隊まで呼び出して人々へ退去を要求するまでになった。
この時ローラは、彼のようなよそ者に愛する町を渡したくないという思いから、自分たちの手で町を爆破したいと言い出し、その主張に人々が賛同して実行に至った。社長はショックを受けて計画は頓挫、唯一爆破をしなかった教会で牧師が「我らは主の戦死」という賛美歌を歌い、牧師とともに町の人々が去っていく・・・
平凡な日々を描いた本作が、なぜこんなオリジナルの最終回を迎えてしまったのか。
これについては、かつて次のような都市伝説が囁かれていた。ランドンはこの頃、余命幾許(いくばく)もない状態にあった。
思い入れのある本作が、自分の死後に改変されるようなことはどうしても受け入れがたく、それならば諸共破壊してしまおうという意向に至ったという。
この説はかなり根強く信じられていたものであったようだが、実のところはどうやら違うらしい。
プロデューサーのケント・マクレイによると、本作の舞台として使用した土地を更地にして変換するという契約を結んでいたのだという。しかし、大掛かりに建設したセットの解体にかかる費用を計算している中で、「まるごと爆破したら良いのでは?」といった案がランドンによってもたらされ、これによって町の爆破というストーリーが出来上がったという。
一説によれば、ランドンは生前「大草原の小さな家」のセットが他の番組やCMに使用されることを嫌がっていたという逸話もあったということから、この逸話と爆破最終回が融合したためにこのような都市伝説が生まれたのではないかという。なお、ライドンは1991年に死去している。
「大草原の小さな家」最終回の爆破は、監督の意向ではあったものの、それかきわめて現実的な問題に起因したものであったようである。

【参考記事・文献】
・https://m-dojo.hatenadiary.com/entry/20171206/p2
・http://arthiro.net/%E3%80%8C/small-house-final-round
・https://togetter.com/li/1178786
・https://togetter.com/li/1178639
・https://blog.goo.ne.jp/yakko5919/e/41a9985d1b691d51957898f1913e49ed
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