今期放送中(2018年10月~2019年3月末)のNHK朝ドラ『まんぷく』が絶好調だ。10月1日放送の初回は、総合視聴率が29.2%を記録したことが発表され、これは朝ドラ史上最高の初回視聴率になるという。
また、このドラマの主演・安藤サクラは2017年6月に第1子を出産していて、子育てをしながら朝ドラの撮影に挑むという、史上初「ママさんたちのヒロイン」にもなっている。
その安藤主演の『まんぷく』であるが、「視聴率」以外にもNHKに与えた影響は非常に大いという。
安藤は、NHKから朝ドラ主演のオファーを受けた際に、プロデューサーへこんな条件を提示していたという。
それは、NHK局内の「働き方改革」である。安藤はこの番組の製作局であるNHK大阪に「『まんぷく』の撮影はどんな事があろうと夜7時までに撮影を終わらせる」という条件で、オファーを受けたと伝わっている。安藤の子供は撮影開始時にはまだ1歳ということもあり「育児と撮影を両立させたい」というのが安藤の希望もあり、夜7時までに撮影を終え、撮影地である大阪から東京へ帰ることを理由にオファーを快諾したというのだ。
撮影するシーンが多い、すなわち撮影時間が長い朝ドラで、夜7時までの完全撤収はなかなかに困難であるが、実際に現場では集合時間を早める、効率の良い撮影方法を模索するなどの改革が断行されたという。
また、「夜7時までに撮影を終える」という条件は、安藤以外にもメリットがあったようで、『まんぷく』には現在、「撮影がハードだから」とこれまで朝ドラのオファーを断ってきた大物俳優たちも「その日のうちに東京へ帰れるなら……」ということで大挙して撮影に参加しているという。
また、安藤はほぼ毎日、子供を連れてて撮影に挑むため、NHK大阪は放送局内にキッズスペースが開設されたという。このキッズスペースは安藤の子供のほか、小さな子供がいるNHK局内の女性スタッフも利用していて、安藤の提示した「改革」はNHKに一石を投じた形となったようだ。
いま、世間では様々な職場で「働き方改革」が注目されているが、スケジュールが流動的である映像業界は時間調整が難しく、いままでそれらの改革が行われなかった節がある。
しかし、朝ドラ主演女優である安藤が声をあげてくれたことで、NHK大坂局内での大改革はまさに成功した様相である。
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(文:安坂由美彦 ミステリーニュースステーション・ATLAS編集部)