日馬富士問題がいまだに議論を呼んでいる。確かに横綱が暴力を振うなど、あってはならないことだ。これは徹底的に調査し議論すべき内容ではないだろうか。
アトラスでは、今までにも日馬富士問題を取り上げている。「日馬富士暴力事件は、憲法改正論や加計問題などから目をそらす陰謀だ」「日馬富士事件は家紋・抱き茗荷の呪いだ」などが代表的な記事だ。
現在議論の中心は貴ノ岩をビール瓶で殴ったのか、それとも素手で殴ったのか、という論点に移っている。
凶器を使って殴った場合と、素手に殴った場合では、効率的に罪の重さが違うと言うわけだ。しかし、相撲道において考えると、そういう事は関係ない。王者としての品格が問われる横綱が暴力を振ったというのがいただけないのだ。
中にはモンゴル人差別だ、とか相撲協会が強すぎるモンゴル人力士を追放するために仕掛けた陰謀だと主張する馬鹿者がいるが、それは議論のすり替えである。
確かにモンゴル人差別は相撲界であるのかもしれない。しかし、今考えるべき事は、人権意識が一般的な常識となった21世紀において、後輩が気に入らないからという理由だけで、暴力を振う野蛮な行為を許していいのかどうかという部分だ。
筆者は貴乃花親方の姿勢を支持したい。警察に被害届を出しているにもかかわらず相撲協会からの聞き取りに、「階段で転んだのではないか」と答えたり、謝罪に来た伊勢ケ浜親方を無視して車で立ち去ったと言うのは、確かに子供じみている。
しかし、相変わらず旧態然とした相撲協会の古い体質が続いているのは事実であろう。それに対して不信感を抱く貴乃花親方の気持ちはよくわかる。また、そんな相撲協会を改革していきたいと言う貴乃花親方の決意もよく理解できる。
だから、この問題をうやむやにしてはいけない。また、暴力体質を根絶しなければ、せっかく盛り上がった相撲人気も下火になるだろう。同時に優秀な人材も入門して来なくなるだろう。22世紀に相撲残すためには、この問題はハッキリと決着をつけるべきだ。
(山口敏太郎 ミステリーニュースステーションATLAS編集部)
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