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人気漫画『ワンピース』のモチーフになったアニメ「小さなバイキング ビッケ」

『小さなバイキング ビッケ』は、1972年にドイツの第2ドイツテレビ(ZDF)と日本のズイヨー映像によって共同制作されたテレビアニメ。

スウェーデンの作家ルネール・ヨンソンの児童文学シリーズ『小さなバイキング』を原作としており、バイキングの長で力自慢の父を、力は無いが知恵を使って勝利した息子ビッケがバイキングの遠征に参加を許され、行く先々で遭遇する困難に持ち前の知恵で立ち向かっていくというストーリーとなっている。

本作は、現在も連載中の尾田栄一郎による漫画作品『ワンピース』のモチーフになった作品としても有名だ。彼は中学時代に「海賊の漫画を描こう」と目標を定めたというが、そもそも彼が海賊好きになるきっかけを作ったのが「ビッケ」だったという。

なお、1999年に「ワンピース」のアニメ放送が開始された際は、奇しくもフジテレビ・水曜19時からという「ビッケ」と同じ放送局かつ放送枠だった。

ところで、本作はなんと大学入試センター試験にも登場したことがある。2018年1月13日に行なわれたセンター試験の「地理B」。この時地理Bでは、日本で制作された海外の児童文学が原作のアニメ画像と、意味が同じ外国語の短文が挙げられ、「フィンランドのものを選べ」とうい設問がなされており、ここで用いられた作品が「ムーミン」と「ビッケ」だった。

当時は、試験後の受験生たちによるSNS発信が反響を呼んだ上テレビや新聞で報道され、さらには「部隊の国を問う設問として回答の根拠があるのか」と大学の研究室や国会などでも取り上げられるなどちょっとした騒動に発展した。

通称「ムーミン問題」とまで呼ばれるこの設問(正答は「ムーミン」だった)は、「ムーミンを受験内容として習っていない」など受験生の不満が多く噴出した。果ては、「ムーミンの舞台はフィンランドとは限らない」という識者の声すらあった。

ただし、一方では「ビッケ」がバイキングを扱っていること、そしてバイキングはむしろノルウェーとの関連が深いため、消去法で「ムーミン」と回答できるという見解もある。

とはいえ、この当時の受験生にとっては「ビッケ」の知名度が「ムーミン」よりもはるかに低かったという事情もあり、見た目以上にこの設問の難易度は高かったようである。

【参考記事・文献】
https://x.gd/Sb0wS
https://w.atwiki.jp/aniwotawiki/pages/7888.html
https://www.kk-bestsellers.com/articles/-/8235/

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【文 黒蠍けいすけ】

画像『小さなバイキング ビッケ (キャラクターデザイン・ワンダーランド)