『小さなスーパーマン ガンバロン』(略称ガンバロン)は、1977年に放送された日本の特撮テレビドラマである。
悪の科学者ワルワル博士が送り出す巨大生物・ロボットに、小学生・天道輝(安藤一人)がガンバロンへと変身し悪だくみを打ち砕くというストーリー。
「レッドバロン」(’73)「マッハバロン」(’74)に続くバロンシリーズの第三作という位置づけではあるが、主人公が小学生になったことや、巨大ロボットものから変身ヒーローものへと大幅な方向転換をしている作品となっている。
放送初期の当時は、裏番組である『サザエさん』と唯一互角に渡り合った番組と呼ばれ、グアムのロケも敢行するほどに予算にも恵まれた。第1話では大清アイドルグループ「フォーリーブス」、第2話では女性アイドルデュオ「ザ・リリース」がゲスト出演した。第2話ははじめ、ピンクレディーがキャスティングされていたものの、スケジュールの都合によって見送りとなっている。
ところが、「サザエさん」の裏で検討を見せたものの、本番組は打ち切りという形で終焉を迎え、実質最終回となる第32話「ぶっとばせ!嘘つきドワルキン」では、「また来週」と締め括られたのに来週のエピソードが放送されない事態となった。
この失われた「来週」の真相は、2007年に行なわれた番組30周年記念イベントにて、当時の俳優たちから語られたことで初めて明らかになった。
初期は、潤沢な予算に恵まれた制作であったが、次第にメインスポンサー「ブルマァク」の経営が悪くなっていった。当のガンバロンは、立体アニメ「家なき子」放送開始に伴って日曜夕方から土曜朝に変更されることとなったが、そのタイミングと時を同じくしてブルマァクが倒産してしまった。
これによって、予算が底をついた制作側はガンバロンの打ち切りを余儀なくされてしまったというわけだ。しかし、突然の打ちきりゆえかこんにちでも熱狂的なファンがいることも事実であり、こうしたファンの存在がなければ打ち切りの真相も明かされることがなかったのは確かだろう。
【参考記事・文献】
・https://ameblo.jp/kinchan-pkin/entry-12610471888.html
・https://x.gd/NEiH3
・https://blog.goo.ne.jp/kamekichi1964/e/340a2ffc89b163a1c27d3bf73c230b08
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【文 ZENMAI】
画像『小さなスーパーマン ガンバロン Blu-ray 【甦るヒーローライブラリー 第38集】』