「ハギス」の正体をめぐる混乱が、最近のデマの中心となっている。
スコットランドの著名な詩人ロバート・バーンズにちなんで毎年行われる行事「バーンズ・ナイト」。この特別な日(1月25日)には、ハギスと呼ばれる人気のスコットランド珍味を食べる習慣がある。
そして、これに合わせてハギスとされる画像が、ソーシャルメディアのいたるところへ出回っている。
しかし、ハギスとはそもそも何なのか、正確な情報をご存じだろうか?

ここ数日、スコットランドの荒野を歩き回る「野生のハギス」のAI生成画像がSNS上に大量投稿されている。だがハギスとは、実際には羊の「プラック」(心臓・肝臓・肺)にオーツ麦、玉ねぎ、スパイスを混ぜあわせて羊の胃袋に詰め込み、茹でたり蒸したりして食べ物である。
ハギスが「スコットランド高地原産の野生動物である」というデマは、何年も前から存在していた。だが、昨今このようなAIが生成した画像の出現のおかげで、これら珍しい「動物」とされる写真を作成することはかつてないほど容易くなった。
毛に覆われた大型のげっ歯類として描かれたものもあれば、頭に白く長い毛を生やした濃い色の羊のようなものもある。
「ハギス野生動物財団」(Haggis Wildlife Foundation)という、全くナンセンスな公式サイトまで存在している。このデマがすぐに消えることは、おそらくないだろう。
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【文 にぅま】
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