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歌手「中尾ミエ」、あるライバル歌手と勘違いされることに悩んでいた

中尾ミエは、歌手・女優として活躍する人物である。16歳の時に、アメリカの歌手コニー・フランシスのポップス曲『可愛いベイビー』のカバーでデビューをして一躍スター歌手となり、また気の強さや歯に衣着せぬ物言いも評判であったことから、トーク番組の出演や司会なども多くつとめている。

彼女の、他の芸能人との関係にまつわる噂はいくつもある。

有名なところでは、2024年5月に逝去した俳優・タレントの中尾彬と関係性だろう。名字が同じく中尾姓であることもそうだが、中尾彬も同様に歯に衣着せぬトークがよく知られており、また中尾ミエと中尾彬の目元や雰囲気そのものが非常によく似ているとの声もあり、両者は血縁・親戚関係なのではないかと思う人も多かった。

結論から言えば、両者は単に性格が似て名字が同じというだけで血縁・親戚関係は全くない。

中尾は、福岡県小倉市の出身で実家は書店、中尾彬は千葉県木更津市の出身で生家は酒屋と異なっている。ただ、中尾が小学生のころに父親が事業に失敗したことで一家で上京、以降は千葉県市川市で育ったという経緯がある。偶然とはいえ、千葉という同じ県の育ちになったというのは面白い。

また、にわかに囁かれていたものとして、歌手である和田アキ子との不仲説というものもあった。理由としては、二人の共演がそれまであまり見られなかったことや、互いが話している姿がほとんどみられなかったということが原因であるようだ。

これについては、2018年に中尾と和田の両者が『徹子の部屋』に揃って出演した際、黒柳徹子も「犬猿の仲だと聞いていた」と話したことから、広く認知されていた噂であったようだ。

しかし、これを聞かれた和田は不仲であることを明確に否定し、「昔は先輩に話しかけるということはなかった」という上下関係における礼儀を強調、中尾も「この人(和田)は、そういうところはキッチリしている」と説明、不仲説は完全に否定された。

ただ、この放送回では若手時代の和田が先輩から壮絶な嫌がらせを受けていたことを告白して話題となり、和田自身はその相手の名前を出さなかったものの、中尾はそれが誰なのかを察したようなコメントも展開していた。

この「和田が若手の頃に受けたイジメ」の話があまりに強烈であったためか、この部分だけが広まってしまい、一部ネットでは不仲説の噂と併せて「和田をイジメていたのは中尾ミエだった」といった勘違いのデマも少なからず見受けられる。和田を救ってくれた人物こそが中尾であった、というのが真相だ。

一方で、中尾と「天敵」の関係にあったという人物は実際にいた。

同じく歌手の梓みちよだった。梓は、多くのヒット曲を生み出した一方で、非常に物言いが強い人物としても知られ、1986年に明石家さんまが司会を務める「さんまのまんま」に出演した際には、明石家目掛けてグラスに入ったシャンパンを数度かけるという行為が話題となり、大バッシングを受けたというエピソードも有名だ(のちに梓が謝罪して和解に至っている)。

そんな梓と中尾は、非常に強いライバル関係にあったとのこと。新人時代は、共に渡辺プロダクションに所属しており、その創業者である渡辺晋の自宅で下宿生活をしていた。いわば盟友関係ではあるのだが、このころには両者が取っ組み合いの喧嘩をしていたほどの関係性にあったという。

また、中尾は梓のヒット曲の一つである『こんにちは赤ちゃん』と、自身の歌唱した『可愛いベイビー』が勘違いされやすいことに悩んでいたという。本来この曲の「ベイビー」という語は赤ちゃんを指しているわけではなく恋人への呼びかけを表しているのだが、やはり「赤ちゃん」と「ベイビー」の語句の混同による勘違いであることは明らかだ。

2017年にTOKYOK MXの生番組「5時に夢中!」に出演した際には、「よく聞いてました。『こんにちは赤ちゃん』」といった声掛けを「それある、ムッとするね」と回答、「言われた途端に無視する」とコメントした。

そうした関係の中、2020年に梓が死去。中尾は「いなくなるとやはり寂しい」とコメントをし、かつてのライバルを偲んだ。

【参考記事・文献】
https://www.daily.co.jp/gossip/2017/05/12/0010181170.shtml
https://www.sanspo.com/article/20200204-MRPMCOVBOBLUXKMEZP6TKAMUJQ/
https://x.gd/uqRQ4
https://www.nikkansports.com/entertainment/news/201805150000362.html
https://h4ppy-marriage.jp/nakaomie/#index_id4

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【文 ナオキ・コムロ】

画像『可愛いベイビー (クラシックCD付)

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