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「堺正章」エピソードの真実 タモリへの説教、ヒロミ追放都市伝説

「マチャアキ」「巨匠」などの愛称で親しまれ、タレント業のみならず歌手、俳優、司会者など幅広い活動を行なっている堺正章。

バンド『ザ・スパイダース』のボーカルを務め、役者としての活動を通してドラマ『西遊記』の孫悟空役を演じたことでその人気を不動なものにしたことで知られている。またバラエティ番組『新春かくし芸大会』では、プロをも唸らせるほどにその芸をマスターして披露することから「Mr.かくし芸」などとも呼ばれている。

芸能界のトップに君臨する一人として今なお多大な影響力を持つ堺、そんな彼にまつわる逸話として有名なものがある。

一つは、タモリに説教をしたというものだ。お笑いBIG3の一人として、お笑いタレント、司会、俳優とこちらもマルチタレントとして活躍するタモリであるが、インチキ外国語といった非常にクセの強い芸を持つことでも有名だ。

それはタモリが九州から出たばかりで、まだデビューする前のこと。同世代でありながら、5歳のころから子役としてデビューしすでに芸能界の只中にいた堺は、ある時知り合いの放送作家の紹介もあってタモリの芸を目にする機会があったという。彼の「四ヵ国語麻雀」といった芸を目にした堺は、その芸の面白さが理解できず「森田君(タモリ)、やめて九州に帰れよ」と一言放ったという。

のちに堺は、心底にはタモリの芸への嫉妬があったことを明かしており、「今のうちに目を潰しておこう」という思惑がかつての一言を放った理由であることを語っている。のちに、タモリの冠番組であった番組『笑っていいとも!』のテレホンショッキングに出演した際は、とても気まずかったと当時の心境を振り返った。

もう一つ、堺にまつわるいわば都市伝説として知られていたものとして有名なものがある。

1980年代にデビューし人気を博したお笑いトリオ「B21スペシャル」のリーダーであり、のちにお笑いタレント、司会、現在はYouTuberとしても活動を広めているヒロミであるが、2004年から2013年ごろにかけて芸能活動が休止状態になっていた。

その原因としてにわかに囁かれるようになった噂というのが、堺を怒らせたことによって芸能界を干されてしまったというものだった。この都市伝説は、ヒロミが復帰してからもなお囁かれ、大御所堺正章の影響力を象徴するようなものとしても知られるものとなった。

ところが、近年になり両者からこの都市伝説の真相が明かされるようになった。ヒロミが休止に至ったのは、自身の芸風が通用しなくなりレギュラー番組が減ったこと、あるいは信頼していた放送作家が亡くなったことで気力を失ってしまったこと、など諸説あるがあくまで自主的なものであったという。

だが、堺のほうもこの噂に対して相手から言及された際に「想像にお任せします」といった言い方をしてしまったために、本当に自分が彼を干したという噂に拍車がかかってしまったという。

実際のところ、ヒロミ側もこの噂をたびたび言及されることで、堺と相談し「干されたことにしよう」という結論に至ったという。

元々、堺はヒロミの師匠である星セント・ルイスのセントと親交があったため、若手時代からヒロミとは交流がある仲であった。現在では、両者が共演した際にはヒロミが「そんなことをしてたら先生(堺)に干されるぞ!」というと、それに呼応する形で堺が「お前ら干すぞ!」と乗っかる様子も見られていたようだ。

【参考記事・文献】
堺正章「司会チェンジ」発言されて「何人か芸能界から干した」
https://smart-flash.jp/entame/54908/1/1/
堺正章、タモリとの確執。井上順との仲とは。ヒロミを干した噂の真相
https://asuneta.com/archives/29337#toc3
巨匠・堺正章がタモリに説教 「面白さがわからない」「九州に帰れ」
https://sirabee.com/2020/01/11/20162234603/#
堺正章 デビュー前のタモリの才能に「嫉妬」、放ったキツい一言「やめて九州帰れよって」
https://www.sponichi.co.jp/entertainment/news/2021/12/28/kiji/20211228s00041000504000c.html
ヒロミ、“堺正章を怒らせて10年間干されていた”噂に言及
https://times.abema.tv/articles/-/10025541?page=1

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【文 ZENMAI】

画像 ウィキペディアより引用