大相撲の元横綱、プロレスラーとして活躍した輪島大士が10月9日、都内の自宅で死去したことが発表された。輪島は2013年から咽頭がんを患っており、数年前からその健康状態が心配されていた。
輪島は日本大学在籍の学生相撲の横綱として名を馳せていた1970年、大学卒業間際に花籠部屋に入門。同年1月場所に幕下付出で初土俵を踏んだ。初土俵からわずか3年半という超スピード出世で横綱へ上りつめ、史上初の「学士」および「本名横綱」として新時代の相撲を切り開いた人物としての評価も高い。
国民的人気のあった輪島の訃報はすぐにマスコミへ届き、このニュース直後に放送されたTBS系のワイドショー『ゴゴスマ』(平日13:55~15:50)ではスポーツライターの青島健太および相撲記者クラブの大見信昭氏のコメントがスタジオで中継されるいう異例の速報扱いで取り上げられた。
なお、番組では大見氏が学生時代の輪島についての秘話を語った。中でも最も視聴者の関心を引いたのは、輪島と先日の日大アメフト部問題で一躍時の人となった田中英壽日大理事長との友情話だった。
輪島と田中理事長は同時期に相撲部に所属。輪島が花籠部屋に入門する際のバックアップをしたり、輪島から「(田中は)日大に残って後進の指導に当たって欲しい」とお互いの人生を決定づけた人物だという。
この逸話からもわかる様に、多くのメディアは田中理事長に対して学生時代の輪島について伺いたいのだが、相変わらず雲隠れしている田中理事長は所在不明のために取材が不可能であるそうだ。
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またかなりファンタジーな話として、今回の輪島の訃報に関しては、時代とのシンクロを言及する声もある。前述の日大と輪島との関係のほかにも、相撲界の引退を表明した貴乃花は今回亡くなった輪島と境遇が非常に似ているという指摘があるようだ。
貴乃花は多くの謎を残して相撲協会を退職し、部屋を廃業して多くの弟子が他の部屋に移籍させたが、輪島も同じく1982年まで親方だった花籠部屋を自ら解散し、多くの弟子が他の部屋に移籍したという過去があった。
また相撲界には古くから「貴乃花は輪島の隠し子」という有名な都市伝説(貴乃花の実母、藤田憲子は完全否定)がある。まるで因縁でもあるように、ふたりは奇しくもほぼ同じ道を辿っており、このたび改めてシンクロ現象が相撲ファンの間で語られている。
最後になったが、国民的人気者だった輪島のご冥福を心からお祈りしたい。
(江戸前ライダー ミステリーニュースステーションATLAS編集部)
画像『天才横綱―輪島大士物語』