以前アトラスでは、かつてアフリカに存在した謎の巨大王国を率いていたとされる伝説の「シバの女王」について紹介した。
その伝説は旧約聖書等にも記されており、紀元前10世紀頃に大量の宝物や従者と共にイスラエル王国を訪れ、ソロモン王に謁見したとされている。
彼女がいたシバの国については諸説あったが、現在ではイエメンにあったのではないかと考えられている。
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シバの王国とバルキス/マリブ/イエメンの王位
そんな豊かなシバの国の伝説を彷彿とさせる物証はイエメンの各地に残っている。そのひとつがイエメン全土に残る古代の高層建築だ。レンガで組まれ、漆喰などで美しい装飾が施された建築物の数々は、当時の人々が持っていた高い技術力と優れた文化を今に伝えるものとなっている。
これらの建築物は今から1000年以上前に建てられ、この地で暮らしていたイスラエル人らによって築かれたものとされている。シバの女王がイスラエル王国を訪れ、帰国した際にイスラエルの民もシバの国に向かったという話もあるため、彼らの文化や技術が融合した結果生まれた建築物であると言えるかもしれない。
中東諸国はシバの国が栄えた当時、「幸福のアラビア」と称される程に繁栄していたという。
現在は政情不安定な状態が続く中東諸国だが、その豊かな文化は今も確かに伝えられ、残されているのだ。
(田中尚 ミステリーニュースステーションATLAS編集部)
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