怪談

【閲覧注意】激震の昭和大事件「天城山心中」…今も二人がトンネルで彷徨う

ATLASでは以前、清朝(満州)の皇族・川島芳子は日本のタレント・永六輔と接触していた!?なる内容の記事を掲載したが、今回も引き続き日本と満州国に関係する、まだあまり知られていない逸話をひとつご紹介したい。

静岡県在住の人物からの情報によると、伊豆半島中央部の東西に広がる「天城山」、および「天城トンネル」には男女2名の幽霊が目撃されることがあるという。なお、この話は地元の人間であれば、誰もが知っているようだ。

この幽霊の正体は心霊スポット探検に出かけて帰ってこなかったカップルの霊とも、夜道を歩いていたら暴漢に殺された女性の幽霊とも噂されているが、前述の人物の話によると、実の正体はこの地において心中した「満州国の皇女と男子学生」の亡霊だと推察されているらしいのだ。

この事件は日本では「天城山心中」という名で広く知られている。

「天城山心中」とは、清および満州国皇帝・愛新覚羅溥儀(あいしんかくらふぎ)の実弟溥傑(ふけつ)の長女・愛新覚羅慧生(あいしんかくらえいせい)と学習院大学文学部国文科の学生・大久保武道が天城山の山中でピストル自殺をした事件である。

終戦後、日本で生活してた慧生は学習院大学へ進み、同じ大学の同級生、大久保と知り合う。大久保は美人で人柄の良いの慧生に好意を持ち、一時は男女の仲へと発展するが、大久保の愛情が日に日にエスカレートするのを感じ始めた慧生は怖くなり距離を置くようになってしまう。

その結果、大久保は次第にノイローゼ気味となり、そのうち青森の実家にあったピストルで慧生と心中することを考えはじめた。最終的に大久保は慧生を人里離れた天城山へと連れ出し無理心中したのである。

愛新覚羅慧生の心中事件は国際的要人の親族の行方不明事件ということで、行方がわからなくなった1957年12月4日から3日後の12月7日には新聞各紙に「元満州国皇帝のメイ家出」との記事を大々的に報じていた。なお、12月10日、二人の心中した亡骸は地元の消防団員によってトンネル近くの雑木林で発見された。

今年、2017年は「天城山心中」が発生してから丸60年が経過したことで、改めて注目が集まっているようだ。またこのことからも天城山近辺では再び幽霊の目撃談が多く出始めているのではと噂されている。(敬称略)

(若葉イチロウ ミステリーニュースステーション・アトラス編集部)




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