事件

日本にもある魔の海域「ドラゴン・トライアングル」!

世界中で知られる、海難事故の多い謎の海域「バミューダ・トライアングル」。バミューダ島とプエルトリコ、フロリダの海岸を結ぶこの三角形の海域では、船や飛行機の計器が異常な動作を起こすなどの事例が報告されており、遭難や失踪事件が頻発する「魔の海域」であるとされている。

このバミューダ・トライアングルのような海域が、実は日本近海にも存在したと言ったら驚くだろうか。




日本列島の南東、千葉県野島崎の南沖と小笠原新島の西南西、グアム島近海の三点を結ぶ場所に存在しており、海外では「ドラゴン・トライアングル」と呼ばれている。この海域では1950年ごろから船の沈没事故が頻発し、1969年代から80年代にかけては約40件近くの失踪事件や事故が起きている。

例えば1952年には測量船第五海洋丸が一瞬で姿を消すという事件が発生している。この海域では天候の激変や急な高波、農務の発生、コンパスなど計器に異常が生じるなど、バミューダ・トライアングルに似たケースが多く見られるという。

この海域はバミューダ・トライアングルと北極を挟んで直線上にあり、緯度も同じ北緯33度であるため、地磁気異常が起きているのではないかという説が出てきている。

このように異常な事故の多い「魔の海域」であるならば、我々日本人が知っていてもおかしくはないはずなのだが、ドラゴン・トライアングルはバミューダ・トライアングルに比べて全くと言っていいほど知られていない。それはなぜなのだろうか。




実は、この海域は地図上で確認してみると解るが、バミューダ・トライアングルに比べて非常に広い区域なのである。1952年の第五海洋丸の事故に関しても、海底火山の噴火によって発生した新島周辺の調査に訪れた際に海底爆発に巻き込まれてしまったもので、救難信号などを発する間もなかったのである。第五海洋丸が調査に訪れていた新島・明神礁はその後も爆発を繰り返し、再び海中に姿を消した。この近辺の海域ではその後も海底噴火が長く活発に続いていたため、航行禁止の水域になっていたという。

これらの事故に関して日本ではきちんと報道されたものの、海外では詳細があやふやであったり、単純に海難事故の件数が多いことなどから連想されて生まれたものが日本の魔の海域「ドラゴン・トライアングル」ではないかと見られている。

関連動画
Another Bermuda Triangle Has Formed Near Japan

(田中尚 ミステリーニュースステーションATLAS編集部)

画像©Michael Gaida PIXABAY