ユリ・ゲラーと言えば、70年代に日本に超能力ブームを巻き起こした張本人である。
このユリ・ゲラーブームに関しては幾つかの都市伝説が囁かれている。それは、マジシャンのユリ・ゲラーのパフォーマンスをTVで流すことで、日本人をどのくらいメディアで洗脳出来るか大いなる実験であったという説や、本物の超能力から目をそらすためにマジックを超能力として広げたという説もある。
兎に角、ユリ・ゲラーは良くも悪くも伝説が多いトリックスターである。あくまで都市伝説であるとリスクヘッジするが、ミスターマリックがユリ・ゲラーとあったときの逸話は面白い。ユリ・ゲラーのもとまで訪ねていったミスターマリックとスタッフが、まるで超能力のように見えてしまう最新のマジックを披露した。
さしものユリ・ゲラーもこれに大興奮、その後、帰り支度をしているとユリ・ゲラーが大急ぎで、マリック一行を追いかけて来た。いったい何が起こったのだろう。マリックが不思議そうに振り向いた。するとユリ・ゲラーはこんな言葉をかけてきたのだ。
「頼む、さっきのタネを教えてくれ、金はいくらでも出すから」
なかなかチャーミングな都市伝説である。
世界中でエンターテイナーとして愛されるユリ・ゲラーにはまだまだ超人伝説がある。次にジョン・レノンとユリ・ゲラーが絡む不思議な話を紹介してみよう。
『Sunday Telegraph』紙によると、あの世界的ミュージシャンであるジョン・レノンが宇宙人と遭遇していたという。しかも、この秘話をあかしたのはスプーンまげで有名なユリ・ゲラーであったというのだ。
(ユリ・ゲラーが語った)ジョンの談話によると
「僕は’75年、NYの自室アパートメントで寝ていたときに突如目が覚めた。目を開けると鍵穴からまぶしい光がドアの差し込んでるのが見えた。誰かが鍵穴をサーチライトを照らしているか、アパートが火事なのかと想い、飛び起きてドアを開けた。そしたら、そこに4つの生命体がいた。小さくまるで昆虫みたいな目と口をもった未知の生物だった。そいつらは、ゴキブリみたいな奇怪な動きで近づいて来て、小さな金属の卵の形をした物体を渡した」
この時、ジョン・レノンは薬をやっていたわけでもなく、間違いなく相手はエイリアンだったというのだ。だがジョンはその物体を気味悪く感じ、ユリ・ゲラーにその謎の物体を渡した。今その物体はユリ・ゲラーの管理下にあるのだが、ジョン亡き後、ユリ・ゲラーの言葉が本当がどうか真相は不明である。
また、ユリ・ゲラーは呪いの石と闘っている。イギリスのカーライル市は2001年以降、家畜に伝染病が流行ったり、失業者が急に増えたり、大洪水がおこるなど不吉な事に立て続けに見舞われたが、それは同市が21世紀記念に設置した「呪いの石」のせいだと論議が起こっている。
この石は地元在住の彫刻家ゴードンヤング氏が14tの御影石に16世紀に書かれた呪いの文を刻んだもの。呪文は当時暴れ回った盗賊一族を呪ったもので、ヤング氏はその盗賊の子孫にあたる。議会で「呪いの石の撤去」が検討されたが、否決された。この騒動に名乗りを上げたのがユリゲラーであった。しかも、この石を自宅の庭に移し、その呪いを超能力で封じ込めたいと申し出たのだ。いやはや、アニメ並みに凄い。
(山口敏太郎 ミステリーニュースステーション・アトラス編集部)