『スーパーロボット マッハバロン』は、1974年に放送された日本現代企画製作の特撮テレビ番組、そしてそれに登場する巨大ロボットの名前である。主人公・嵐田陽が、祖父から託された巨大ロボ・マッハバロンを使い、世界征服を企む悪のロボット帝国に立ち向かうというストーリー。
いわゆる3作ある「バロンシリーズ」の2作目にあたる作品となっている。
好評だったにもかかわらず打ち切りを余儀なくされた前作「レッドバロン」の後を受け放送されたが、本作も好評ながら40話予定の放送だったところ26話で最終回となってしまった。そのため、本作の最終回は特撮作品の中でも1、2を争うほどに後味の悪い結末を迎えているといわれている。
柵のロボット帝国を率いるララーシュタイン博士が、国際科学救助隊KSS(キス)に配下の部下たちを潜入させ、その基地を支える中性子原子炉「パイルX」を破壊するために巨大ロボ・ゼッターキングII世を出撃させる。
主人公たちは、マッハバロンを含め満身創痍になりながらこれに抵抗したのだが、この間に、ヒロインである小杉愛が負傷を負い最後には絶命してしまう。それどころか、戦いは一応のところ”終わった”ことになっているが、敵組織は壊滅に至っておらず逃亡している。
最後は、「小杉愛、18歳。ロボット帝国との闘いにその若い命を燃やし、そして散っていった。だが、闘いはまだ終わったわけではない。頑張れKSS!負けるなマッハバロン」という岸田森によるナレーションが入って幕を閉じるのだが、ヒロインの死と共に敵も逃亡という名に一つ解決しないままのこの結末が、この作品の特徴としても語られている。
この第26話は、本来予定されていた最終決戦の布石となる回であったとも言われている。ただ、やはり通常であれば打ち切りであっても何とかそれらしい結末で締め括るであろうところを、このような決着がつかない形で終わってしまったというのは、視聴する側にとっても衝撃的なものであっただろう。
因みに、バロンシリーズ全3作は、いずれも製作が別会社となっており、また3作とも世間の人気とは無関係に”スポンサーの倒産”という事情で打ち切りとなってしまっている。本作の最終回は、そうした大人の事情によって描かれざるを得なかったものだったというわけだ。
しかし、人気そのものは高いため、現在でもリメイクなどを望む声は後を絶たない。
【参考記事・文献】
・https://x.gd/lPGCb
・https://ameblo.jp/konnokoku/entry-10995636444.html
・https://news.infoseek.co.jp/article/magmix_258110/
・http://garakutakan.blog.fc2.com/blog-entry-53.html
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【文 ZENMAI】