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ゴジラと双璧!人気大怪獣「ガメラ」 亀がモチーフの理由は現在も不明?

ガメラは、1965年に公開された大映映画『大怪獣ガメラ』およびその関連シリーズに登場する怪獣である。

東宝のゴジラやモスラと並び日本国内ではよく知られている怪獣であり、二足歩行が可能な巨大な亀に似た姿をしている。初登場の映画の公開日である11月27日は、「ガメラの日」となっている。

ガメラという名前は、その姿からもわかるように「カメ」という名前に濁音と「ラ」という末尾語が付けられたことに由来している。「ゴジラ」のヒットによって、怪獣の名前の最後に「ラ」をつけるのが流行していたことが大きな要因だとされる。

また、当初仮のタイトルで「火喰い亀 東京襲撃」と称されていた時、当の怪獣の名前がなかなか決定せず、業を煮やした大映社長が「向こうがゴジラならこっちはガメラだ!」と独断で命名したという。もちろん、「ゴジラに対してガメラは似すぎている」との反対もあがったが、社長は「そんなことだからダメなんだ!」と言って押し切ったという。

因みにこの社長とは、永田雅一。日本映画の父と呼ばれ、「ガメラ」という名前の他にも「ゴールデンウイーク」という言葉を生み出したことで知られる。

さて、このガメラについては、公式上は「亀」ではないものの、モチーフは亀であるとされている。だが、実はその発案の経緯については諸説あり、また発案者すらよくわかっていない。現在までにあげられているものでは以下のような説がある。

①ある時、永田社長が飛行機に乗ってふと景色を見下ろしたところ、亀の甲羅に似ている島が見え、そこから巨大な亀の怪獣のインスピレーションを得た。

②ピー・プロダクションが企画した特撮シリーズ『STOPシリーズ』のデモフィルムに登場する、火炎を噴射する巨大なスッポンが元となった。

③発案者は永田社長の息子である永田秀雅専務である(永田秀雅は「ガメラマーチの作詞を担当している」)。

④永田社長が空飛ぶ亀の幻影を見て、それがガメラの着想につながった。

この他、少々面白いものでは、実在の亀が元になっているというものがあり、

⑤大映東京撮影所の近くの神社に、女性が参拝すると姿を現す「スケベガメ」と呼ばれる亀がおりそれがモデルになった。

⑥プロデューサーの斉藤米二郎が、「海水浴をしているとクルクル回りながら寄って来る亀がいる」というホステスの逸話が元になった。

というようなものもある。

いずれの説も決定打とはなっておらず、今もなお真相はわかっていない。少なくとも、火炎を噴射させて飛ばせる際に使用するガメラのミニチュア甲羅は、火炎を出しながら回転させると次第に甲羅がへこんでしまったり、その対策としてジュラルミンを使用したところ60kgとかなりの重量になってしまったり、さらにはその火炎のせいで吊っているピアノ線がたびたび焼けて途切れてしまったり、撮影は非常に難航したようだ。

こうした苦労の数々が、「所詮はゴジラの二番煎じ」という下馬評を覆し、子供たちから絶大な人気を獲得したシリーズとなったのがガメラだったということだ。

【参考記事・文献】
https://w.atwiki.jp/aniwotawiki/pages/32517.html
https://matome.eternalcollegest.com/post-2140031479349479801
https://like-start.com/archives/7373
https://dic.pixiv.net/a/%E3%82%AC%E3%83%A1%E3%83%A9
https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q13269818363

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【文 黒蠍けいすけ】

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