結界に守られた江戸、東京

凶悪犯罪の派生場所を地域ごとに分類すると、限られた地域に集中していることがある。

このような現象の背景には、都市結界の崩壊が関係していると言われている。つまり、凶悪な犯罪が極度に増加する地域などには、それまで結界によって入り込めなかった災厄などが、その崩壊によって流れ込むようになったことが関係するというのだ。

その一例として、東京に張り巡らされた結界を確認してみよう。




東京の北には徳川家康を祀っている日光東照宮がある。北には先祖を奉るとよいとされているが、東京=江戸とすると、江戸という当時世界でも有数の大都市を作り上げた存在が祀られていることになる。北西にあたる天門には麻布の首塚が奉られていたが、ここは関が原の闘いのときに討ち取られた西軍の武士たちの首が埋まっていると言われていた場所である。

また鬼門には、帝都を脅かした存在を奉ると、それが災い転じて守り神になると言われている。ここに配置されているのは平将門の首塚である。

平将門は平安時代の武将で、朱雀天皇と敵対し、自ら「新皇」を名乗り、朝敵となった人物であった。死後には呪いにまつわる様々な伝説を残したことでも知られている。その帝都を脅かした怨霊である将門の首塚を鬼門に奉ることにより、怨霊が帝都の守護神になる。

ちなみにこの首塚を北東(鬼門)の方角に伸ばしていくと、茨城にある将門の胴塚につながり、より強大な鬼門の結界となる。

さらに、鬼門の逆の位置にある裏鬼門(南西)には、源頼朝の墓がある。頼朝は武家の政権を作り出し、その後680年にも及ぶ、強大な権力構造をもつ幕府を作り出した人物であった。




鬼門(北東)は平将門、裏鬼門(南西)は源頼朝、北は徳川家康、天門(北西)は関が原の西軍の武士達。このように、強大な力を持っていた武士たちが東京を守護している構図になるのである。また、鬼門には、相撲(国技館)、遊女(吉原)なども配置されている。

これはアマテラスの岩戸隠れのときに、アマテラスに岩戸から顔をのぞかせることに成功したのが踊り狂ったアメノウズメであり、その直後、強引に岩戸を開かせたのが力自慢のアメノタヂカラオで あったことに関係している。

アメノウズメは遊女の先祖であり、アメノタヂカラオは力士の先祖である。遊女と力士は帝都の守り神となったのだ。そのため、相撲(国技館)、遊女(吉原)が鬼門におかれることになったのである。

(山口敏太郎 山口敏太郎タートルカンパニー ミステリーニュースステーション・アトラス編集部)

画像©MOMAYA photo AC

 

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