安生洋二(あんじょうようじ)は、UWFインターナショナルやハッスルで活躍した日本の元プロレスラー・格闘家である。
「Mr.200%」という異名で呼ばれるが、これは彼自身があらゆる抗争において「200%勝てる」「200%自信がある」などと発言したことに由来している。
安生は、このようなビッグマウスぶりからその自信や人気も大きかったが、それと共に、前田日明襲撃事件など、騒動にまで発展した事例もある。良くも悪くも、数々の伝説を生んだことは間違いない。
1994年。当時、高田延彦を筆頭としたUWFインターナショナルは最強を謳っていたこともあり、グレイシー柔術が持て囃されることは我慢ならないことだった。そんな中でヒクソンとの対戦交渉が進められたものの、相手側からはなかなか結論が出なかったため、直接的に送り込まれたのが安生だった。
12月7日、ヒットマン(道場破り)が来るとの情報を受けたヒクソンは、訪れた安生を相手に本気モードとなり、チョークスリーパーで失神という安生の惨敗という結果に終わった。
もっとも、安生自身は道場破りではなくあくまでブッカーのつもりで訪問したため、朝まで酒を飲んでいた状態だったという。だが、このことがのちにPRIDEの第1回大会「高田vsヒクソン」の一線を実現するきっかけにもなった。
また、このような彼の言動がのちに有名な物事の誕生につながった出来事は他にもある。
1995年9月23日、横浜アリーナで長州力・永田裕志vs安生・中野龍雄によるタッグ対戦が行なわれた。この試合後、安生が長州力を挑発したことで因縁が深まり、インタビューでマジギレ寸前であった長州力が「俺キレさせたら大したもんだよ」とコメント。
同年10月9日には、ついに長州力と安生が対戦。長州力は普段見せない技を連発して安生を追い詰め、最後には安生にサソリ固めを決めて勝利となった。その試合後、インタビュアーから「キレましたか?」と聞かれた長州力は「キレちゃいないよ」とコメントした。
もうお解りだろうが、お笑い芸人長州小力の持ちネタ「キレてないですよ」のフレーズは、この長州力の対安生戦がきっかけで生まれたわけだ。なお、長州力は2015年の安生引退大会に来場し花束を贈った。
「もう何も残ってねぇ、0%だよ」そう言って安生はリングを降りた。
【参考記事・文献】
・https://pw-vives.com/anjo-rickson-dojoyaburi/
・https://sports.yahoo.co.jp/column/detail/201503170001-spnavi
・https://ameblo.jp/sawasato-takashi/entry-12647173957.html
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