
投稿 はるうららさん
#3 白い着物の幽霊の話
ある夜のこと、私は母と一緒に車に乗っていました。
近所に非常に狭くて真っ暗な道があったのですが、母が突然その道に入ろうと言い出したのです。そんな道に入らなくても目的地には行けますし、遠回りです。
私は怖くて、大反対しました。正直怒っていました。母はなかなか諦めてくれず、私は心底、恐怖を感じていました。また、その道の先にある家で昔女性が井戸に身を投げたことがあり、子供心に怖い場所と思い込みがあったのです。
すると、母が突然「うん、やめよう」と言い、道を反れました。
その後、車が東京と神奈川の境である丸子橋を渡っていた時、なにかがドンっ!!と車体にのしかかってきました。私の脳内イメージなのですが、車体ほどの大きさの、四つん這いのなにかが、ガシッと車体に勢いよくつかみかかってきた気がしました。
その時は、私も母も無言でした。たぶん、母はその話題に触れないようにしようと思っていたのだと思います。私はお守りに持ち歩いていた鈴を、チリンチリンと無言で鳴らしていました。不可解なことに遭遇すると、人間、無言で冷静になるものですね。
それから何も怖い事はありませんでした。丸子橋はしょっちゅう車で通りますが、あんなこと一度きりでした。
私は当時小学生で、仲のよかった同級生にこの話をしようと、例の道の話を振ったところ、実は友人はその通りの方面に住んでおり、彼女の家に白い着物の幽霊が出没したのでお祓いをしたと言ってきたのです。(※ここの記憶がやや曖昧なのですが、多分友人宅の話だったと思います。もしくは親戚か只のご近所さん)
でも「お祓いをしてもまだ出る」とか言っていたような・・・ちょっとどちらか忘れてしまったのですが・・・。
私は帰宅し、急いで母にその話をすると、なんと母曰く「あんたが嫌がってた時、車の外に白い着物の女が立ってたのよ。だから入るのやめたの」というではありませんか!!??これにはびっくりしました。
『お祓いできてないじゃん・・・むしろ家の外に進出してるじゃん・・・』と思ったものです。
(山口敏太郎タートルカンパニー ミステリーニュースステーションATLAS編集部)
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