2014年頃、日本のインターネットで話題になったアメリカのおもちゃに「イービル・スティック」という商品がある。
「イービル・スティック(Evil Stick)」とは直訳すると「邪悪な杖」のことで、見た目こそかわいい杖(魔法少女が使うようなスティックによく似ている)だが、カバーを外すと、子供が見ると思わず泣き叫ぶような悍ましい写真が張り付けてあるおもちゃの事である。
イービル・スティックは「ダラーストア」と呼ばれる日本の100円ショップに置いてあることが多く、何も知らずに買ってしまった子供がスティックに貼られた怖い写真を見て泣き出してしまうという事件が相次いだ。
メーカー側の説明によると、「イービル・スティックはあくまでジョークグッズのひとつである」と説明しているが、仕込まれた写真は、悪魔のような顔の少女が包丁で自分の腕を切ろうとしているという恐ろしいもので、アメリカでは「さすがにコレはジョークグッズの域を超えている」と大クレームとなったのだ。
さて、このイービル・スティックが日本で高い知名度を得た要因には、パッケージに使われたキャラクターが日本製だったためである。
イービル・スティックに使われたキャラクターとは日本の人気少女漫画『カードキャプターさくら』のキャラクターである「木之本桜」で、もちろん著作権者に許可を得ずに無断使用されたものである。
この『カードキャプターさくら』と、恐怖の写真の組み合わせが『さくら』の生まれた国である日本でも逆輸入され、話題になったのだ。
繰り返すが、イービル・スティックに使われた写真は「悪魔の顔をした少女が自分の腕を包丁で切ろうとしている」という写真であり、大人でも強いショックを受けてしまうほどインパクトが強い。
絶対に『カードキャプターさくら』ファンの方は検索しないよう特に注意してほしい・・・
(文:江戸前ライダー ミステリーニュースステーション・ATLAS編集部)
Photo credit: JeepersMedia on Visualhunt