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【都市伝説】「ウルトラマン」は衆人を救う仏だった!?

日本を代表する特撮作品『ウルトラマン』。2022年には、第一作目のリブート作品となる「シン・ウルトラマン」も公開され、その人気は世代を渡って留まることを知らないようである。

『ウルトラマン』にも、これまでさまざまな都市伝説が語られている。ウルトラマンの出身M78星雲が“’78=那覇”を表しており、怪獣の名前の中に沖縄の方言が用いられているなどといったような「ウルトラマンと沖縄との関係」にまつわるものは有名であろう。
また、タレント伊集院光がテレビ番組で語った、同時期に放送された類似の特撮作品が基となって生まれたとされる「ウルトラマンが怪獣と共に町を破壊する最終回」も、広く知られる都市伝説となっている。


そうした『ウルトラマン』の都市伝説の中で、「ウルトラマンと仏教との関係」にまつわるものをご存じだろうか。言うなれば、「ウルトラマンは仏の国から来た仏様たちだった」というものである。

作家山口敏太郎によると、以下のような関係性が考えられるというのである。①ウルトラマンの顔は仏像に似ている、②M78星雲の光の国とは極楽浄土である、③登場する怪獣は仏教に逆らう邪神である、④スペシウム光線は慈悲の光による昇天を表している、⑤光線の際の手の組みは密教でいう印を結んだものである。

このように見てみると、『ウルトラマン』の設定が仏教と関連している部分が随所に見受けられることがよくわかる。また、これに関連するかのような逸話として、「タイ版ウルトラマン」が円谷プロのあずかり知らぬうちに製作されていたという出来事があった。

1976年に、チャイヨー・プロダクションというタイの企業が、円谷プロ社長とソムポート氏と共に日本国外のウルトラマン独占権の契約を結んだと主張したことがきっかけで、2006年にタイ企業発の「新作のウルトラマン」が中国で放送されるとプレリリースされたというのだ。

結局、この契約は偽造であったと最高裁で判断され、作品自体は幻となってしまったそうだが、タイはその後もアユタヤにウルトラマン博物館を建てるなどして異様な執着を見せていたという。これには、仏教国というタイの事情が関連しているとも言われている。




欧米においては、ウルトラマンのビジュアルがヒーロー的ではないという理由で、そこまで人気がないようだ。それは、感情が読み取れないようなウルトラマンの表情にあると言われている。先述したように、ウルトラマンの表情は仏像に見られるような笑み、いわゆる「アルカイックスマイル」に通じているからである。

一説には、歴代のウルトラマンが入れ代わり立ち代わりで地球を救いにやってくるのは、親鸞思想の「往相還相」(おうそうげんそう)に通じているとも言われている。タイや日本でウルトラマンがこれほどに人気を博しているのは、やはり古くから刻み込まれた仏教に対する信仰の現れなのであろうか。

【参考記事・文献】
・山口敏太郎『マンガ・アニメ都市伝説』
・ウルトラマンに観る親鸞思想 ―― 「光の国」と「往相還相」
http://relnet.co.jp/relnet/brief/r12-3.htm

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(ZENMAI 山口敏太郎タートルカンパニー ミステリーニュースステーションATLAS編集部)

Photo credit: marumeganechan on Visualhunt

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