呪い

【山口敏太郎の呪物コレクション】化け猫のミイラ

【化け猫のミイラ】

ある農家の蔵に遺されていた奇妙な生物の遺体である。年老いた猫が、人の言葉を喋ったり怪しいことをしだしたりし始めたため、捕まえて霊能者へ送ろうとしたところ姿を消してしまった。

その数年後にこのミイラが発見されたため、化け猫のミイラではないかと言われたという。

【化け猫とは】

その名の通り、猫が化けて妖怪に変化したものである。行灯の油を舐めるといった俗信などもあり、二股の尾を持つ「猫又」とは異なった存在とも言われている。

佐賀には、かつて佐賀藩2代目藩主の鍋島光茂と家臣の龍造寺又七郎が碁を打っていた時、機嫌を損ねた光茂が又七郎を斬って殺してしまい、又七郎の母親が恨み言を唱えながら自害、その母の血をなめた飼い猫が化け猫となって光茂とその周辺を苦しめるという「鍋島化け猫騒動」の伝承が残っている。

(写真:大内かっぱハウス2F 山口敏太郎妖怪博物館)