好きすぎて共演NGまでしていた俳優「菅田将暉」のダウンタウン愛

菅田将暉は、トップコートに所属するミレニアム世代(2000年以降に成人した世代)の代表的な俳優、歌手である。

2009年に『仮面ライダーW』にてデビュー、本作にて桐山漣と共にダブル主演を果たしたことで、史上最年少ライダー(当時16歳)となった。2024年にブレイクした楽曲『はいよろこんで』の作者であるクリエイターのこっちのけんとは彼の弟。

元々、事務所の方針によりアイドルとして売り出されていたものの、2013年に公開の映画『共食い』の主演を務めたことをきっかけとして本格的に演技の道へ専念しようと思い立ったという。2017年には『おんな城主直虎』にて井伊直政役で大河ドラマ初出演をし、2022年には『鎌倉殿の13人』にて源義経役で出演を果たした。

いくつかの男優賞を受賞するなど、男優としての器量の深さを知らしめている菅田将暉であるが、デビュー作である仮面ライダーにまつわる話は多い。仮面ライダー出身俳優であることを公言、毎年新しい仮面ライダーをチェックしているほどであるという。

また、『仮面ライダーW』はその設定上、主人公2人が1人として変身することになっており、その際役柄上、菅田が相手の桐山の体に魂を飛ばし、その間菅田が気絶をしているという状態になっていた。過去の仮面ライダーでは、このようなスタイルが無かったためか、この気絶は視聴していた子どもたちにも強いインパクトを与え、道端で突然倒れる「気絶ごっこ」が子どもたちの間で流行するほどウケたという。

ただ、その一方でやはり苦情も殺到したそうだ。

また、劇場版『仮面ライダー平成ジェネレーションズFOREVER』(2018)については彼にオファーが来たものの、2年先までスケジュールで埋め尽くされて真っ黒だったために、惜しくも出演できなかったという逸話も残っている。

仮面ライダー以外では、2014年に公開された実写映画『海月姫』(東村アキコ原作)にて、彼は女装癖のある登場人物の役を演じたのだが、共演者の中村倫也によれば元々女装の趣味があったということが公にされた。

キャストコメントにて中村は、以前から菅田が「女装がしたい」とたびたび言ってきており、女装して踊る企画を自ら立てたほどであったとのこと。元々、誰にも言えなかった趣味であったとのことで、「趣味が仕事に繋がって、良かったね」と思ったと語っている。

そして、彼のエピソードとして最も有名なのは、お笑いコンビ「ダウンタウン」にまつわるものだ。あまりにもダウンタウンが好きすぎて、(自分が正常を保てないという理由で)共演NGにしていたほどであったと言われている彼は、2016年5月13日に放送された『ダウンタウンなう』にてついに初対面を果たした。

その際、8枚に及ぶダウンタウンに向けた手紙を持参した彼は、あまりの緊張で上手く声も出せず、早速手紙を読み始めることとなったのだが、普段泣かない性格だと言われていたにも関わらず、冒頭の自己紹介で早くも泣き出してしまった。松本人志が「俺ら死んだんか」と笑いながらツッコむと、感極まってさらに号泣してしまったほどであった。

それによると、高校時代に上京して一人暮らしをして以来、多忙なスケジュールに追われる中で心の支えになったのがダウンタウンのDVDであったという。しかも、ただ見ているだけではなく、全て台本なのか、アドリブなのか、どのような空気の中ネタをやっているのか、といったような分析を無意識にしていたようである。

ラブレターと言っても良いその内容は、詳細な二人の魅力と好きな場面や言葉を綴っており、ダウンタウン両人も感激を隠せないほどであった。