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聖書に書かれたイエスのある奇蹟、非常に稀な自然現象だったことが特定された!?

イエスの最も有名な奇蹟の一つに、極めてシンプルな科学的説明が付けられる可能性が、最近の研究で明らかになった。

ガリラヤ湖で起こっている(あらゆる意味で)怪しげな出来事は、不思議な自然現象の結果だったのかもしれないという。

ガリラヤ湖は、ティベリア湖またはキネレト湖とも呼ばれ、聖書にも登場するイスラエルの淡水湖。その北西の海岸は、イエスのいくつかの奇蹟に関連していると考えられている。

いわゆる、「パンと魚の奇跡」と「奇跡的な魚の捕獲」だ。

最初の物語では、5つのパンと2匹の小魚で5,000人を養った。二つ目の物語では、使徒たちは漁に失敗していたが、イエスが最後にもう一度網を打つようにと言われた途端、大漁に恵まれた。

これらの「奇蹟」は、本当にキリストの成した業なのだろうか・・・それとも、もっと論理的で科学的な原因があるのだろうか。新しい研究によれば、おそらく後者である。

「聖書の『パンと魚の奇蹟』や、おそらく『魚の捕獲の奇蹟』が起きたと思われる湖の同じ場所で、現在では魚が死ぬ出来事が発生している」「このことは、聖書の物語に描かれているように、岸辺の近くでいとも簡単に大量の魚が獲れることを説明できるかもしれません」と、研究チームは論文で書いた。

研究者たちは、2012年5月と6月に、数千匹の死んだ魚が湖面に浮いてくる現象を確認し、3次元モデリングを用いて、これら魚の死を発生させる潜在的なメカニズムを特定。それは、「低酸素水の湧昇」によって魚を窒息死させるというもの。

湧昇とは、海水が深層から表層に湧き上がる現象のことだ。

キンネレット湖は、年に一度だけ上層から下層までが混ざり合うことがある。夏には、暖かい上層、冷たい下層、そして両者を隔てる強い温度勾配のある中間層に分かれる。偏西風が湖に内波を発生させ、その内波によって、酸素の欠乏した冷たい水が下層から表層に押し上げられる。

この湧昇が、層の形成された直後(3月から4月にかけて)に起こると、魚は酸素の欠乏した水から逃れることができず、水面で窒息に至る。

キンネレット湖では、このような内波の湧昇による魚の死滅は稀である。2012年の事例を除けば、2007年4月と1990年代初頭の2回だけで、いずれも同じ地理的位置にあるタブガ近郊で起こった。

魚の死滅をもたらした同様の現象は、エリー湖、ノースカロライナ州のノイーズ川河口、カナダのハミルトン港など、他の場所でも記録されており、イエスの「奇蹟」を説明することもできると研究者たちは主張。

「私たちの研究は、『パンと魚の奇蹟』や『魚の捕獲の奇蹟』に記されている、タブガ近郊での聖書の奇蹟の”場所”と”時期”を示唆しています」「キンネレット湖岸の同じ場所で、2000年前にも同じような魚の死滅、すなわち部分的な湧昇の際に岸近くに生きた魚が集中したいたことで発生した可能性があるのです」と彼らは結論付けた。

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【文 にぅま】

画像 ウィキペディアより引用