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「黒柳徹子」が入院中に見た謎の老人は…死神だった!?

Photo credit: United Nations Photo on VisualHunt 右:黒柳徹子 左:潘基文

2014年、当時活動中であったアイドルグループの大野智が主演を務めた金曜ナイトドラマに黒柳徹子が本人役として登場し、彼と5年ぶりの共演を果たしたということで話題となった。その作品は、えんどコイチ原作『死神くん』というタイトルの作品であったのだが、何の因果かこの死神という存在に対して黒柳にはある体験があったという。

NHKの青春ドラマ『若い季節』が放送されていた1960年代前半、このドラマに出演していた黒柳が、ある時盲腸となって入院することになった。そのことに気分を害して苛立っていた彼女は、目をつぶってなんとか気分を落ち着かせようとしていた。

すると、その目を閉じた瞼の下に何やら浮かんでくるものがあった。それは、帽子をかぶり、その帽子の脇から白髪交じりの髪がはみ出し、グレーの夏物のスーツを着て、その手にステッキを持って歩く老人のような姿の男であった。姿を例えると、チャップリンのようであったという。

一体誰だろうと思った彼女は、一度目を開け再度目を閉じる。すると今度は石垣にある窓から覗くその男が彼女を見ていた。また目を開き、そして目を閉じると、その風景には井戸があった。恐る恐る井戸を覗き込むと、その男の顔が水面に映っていた。閉じるたびに瞼の下に現れたその男は、彼女に顔を向けると毎回ニヤニヤと笑っていたという。

無事退院してから数カ月たったある日のこと、彼女は所属していた劇団の先輩女優から奇妙な話を聞かされた。その先輩には入院していた妹がいたのだが、ある時謎の老人が現れてベッドに寝ていた妹を抱き上げたというのだ。「やめてください!」とその先輩が老人に言い放つと、ふっとその老人は姿を消したが、それと同時に妹が目を覚ますことは二度となかったという。

驚くべきことに、黒柳がその先輩から聞いたその老人の風貌は、まさしく自分が見たものと同じであったのだ。先輩は「死神に違いない」と彼女に力説したという。それを聞いて彼女が背筋をぞっとふるわせたのも無理ないことであった。

死神の目撃に留まらず、微笑まれたというのは何とも不気味な話である。そんな彼女が今や齢90を超え、そして冒頭で触れたように、劇中とはいえ自身が死神を困惑させるような振る舞いを見せる役を演じたというのは、なんとも奇妙な縁である。

【参考記事・文献】
黒柳徹子が見た死神
https://ameblo.jp/mirakuru460/entry-12587977041.html
「死神くん」に黒柳徹子が登場! 大野智と5年ぶりのドラマ共演で“廊下女優”の本領発揮!?
https://thetv.jp/news/detail/47014/#google_vignette

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【文 黒蠍けいすけ】