夏を代表するロックバンド「TUBE」の衝撃的テレビ初出演エピソードとは

夏をイメージするロックバンドの筆頭と言えばTUBE(チューブ)。B’zやZARDと並び音楽事務所ビーイングの代表的存在として広く知られ、最初に言った通り夏をモチーフにした楽曲を多く手掛けていることで有名である。日本記念日協会から、毎年6月1日を「TUBEの日」として認められ、これはハワイでも公式化している。

1985年6月デビューと、ビーイング所属のアーティストの中でもかなりの古参となっているが、デビュー当初は目に留まるほどの注目度は無かった。

しかし、その年の夏に突如として今後を左右するほどの出来事が起こった。

ある日、フジテレビ系で放送されていた生放送音楽番組「夜のヒットスタジオ」から突然のオファーがあった。その理由は、トラブルで出られなくなった出演者が出てしまったため代わりに出演して欲しいという、あまりにも急なものであった。

携帯電話もない時代、自宅にいたメンバーもいれば、海で遊んでいたところマイクアナウンスで呼び出されたメンバーもいたらしく、最後のメンバーがテレビ局に到着したのは生放送まであと数時間といった状況だったという。

しかも、出演が急であったためにスタッフの中にも事情を知らない者が多く、入口では入館拒否にあったり、司会者に「ウエーブのみなさんです」とグループ名を間違えられても否定ができないまま進んでしまった。結局、そこではデビュー曲である「ベストセラー・サマー」を歌ったものの、ボーカルの前田亘輝は衝撃のあまりこの時のことをほとんど覚えていないという。

しかし、これが大きなチャンスにつながったとも言えるだろう。

なお、当初は「THE TUBE」というTHEをつけたグループ名であった。これはアマチュア時代にグループ名として採用していた「パイプライン」が「波に乗るための地点」を意味するサーフィン用語であり、当時はそれがチューブとも呼ばれていたということからそのままグループ名にする予定だったはずが、東芝よりクレームが入ったことで仕方なくTHEを入れたという逸話がある。

しかし、その後とある音楽番組にてグループ名を姓名判断師に見てもらったところ、「THEを抜けば良い方向へ向かう」とのアドバイスをもらい、結果として「TUBE」への改名が正式に行なわれたという。結果としては、デビュー以来活動停止期間もなく、さらにメンバーが全く変わっていないという稀有な記録を行使し続けている。

余談だが、夏をイメージするバンドとしてもう一つ思い出されるのはサザンオールスターズだろう。

ネット上には珍しい検証を行なう者もおり、その結果によると各グループの発表した全楽曲の中で夏を歌ったものの割合を調べたところ、サザンおよそ32%、TUBEおよそ51%という結果が得られた。

両者はたびたび比較されることも多く、そのことについてはTUBEよりデビューが早いサザンの桑田佳祐もよく「偽TUBEってよく言われます」などとネタにしているほどである。実は、TUBEがデビュー前に参加したオーディションで使用した曲がサザンの楽曲であり、前田は「サザンオールスターズがいなかったらバンドをやっていなかった」ともテレビ番組で語っていたという。

【参考記事・文献】
TUBE
https://dic.nicovideo.jp/a/tube
ＴＵＢＥ前田亘輝、テレビ初出演時の衝撃のエピソード語る　「いきなり決定、海から集まったメンバーも」
https://www.sanspo.com/article/20240615-WW2LK2DMHVMJ3OWRWDBJDLJ2CY/
サザンとTUBEどっちが夏の曲が多いのか数えた
https://www.kansou-blog.jp/entry/2015/04/03/201200

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