チェコ共和国のモラヴィア中部の都市プジェロフの考古学者たちが、ユニークな発見を発表。町の中心部で発掘調査を行ったところ、約1,000年前の動物の骨でできた”スケート靴”が見つかったという。
スケート靴の刃と思われるそれは動物の骨でできており、おそらく馬の中手骨(すねの骨)であると考えられている。また、周りから出土した陶器の破片から、10世紀または11世紀のものと推定されている。
この発見は、中世初期の社会の創意工夫と日常生活を垣間見ることができる貴重なものとなる。
考古学者のズデニェク・シェンクによると、馬のすねの骨でできている可能性が高いという。
「オブジェクトには特定の形状があります。片側はカーブして先端に穴が開いており、裏側にも穴が開いています。靴や木製のそりにスケート靴を取り付けるためのストラップを通すために使用されました」
現代の娯楽用とは異なり、古代の刃はより実用的な役割を果たしていたとシェンクは説明。
「当時の人々は、レジャースケートには使わなかったでしょう」「代わりに、彼らは棒を使って凍った地面を移動したり、氷の上で商品を運ぶためにソリに取り付けたりしました」と彼は明言する。
骨の刃はプジェロフで発見されたものが最初ではない。2009年にも同様のものが発見されており、その後も市内の広い範囲で同様の刃物が出土している。シェンクによると、これはその土地の影響であるという。
「アッパー広場はベチヴァ川を見下ろす丘の上にあります」「当時、集落は川の枝に沿って密集していたため、凍った水の上を冬に移動する必要があったんです」「牛や馬の骨で作られた同様の”アイススケート”は、ヨーロッパ各地、特にスカンジナビアのような中部と北西部で見つかっています。興味深いことに、これらの発見の多くは10世紀のもので、バイキングの集落でよく見られます」
考古学者によってプジェロフで発見された1000年前のスケート靴は、まもなく一般公開される。骨のスケートはプジェロフ城のコメニウス博物館で展示される予定だ。
📰 Medieval ice skate made of bone discovered in Moravia. It would have been used to move and transport goods across frozen lakes, and shares similarities with those from Viking Europe.#ArchaeologyNews via @RadioPrague https://t.co/sjpo8Xw6XA
— 🅰ntiquity Journal (@AntiquityJ) March 20, 2024
(ナオキ・コムロ 山口敏太郎タートルカンパニー ミステリーニュースステーションATLAS編集部)
Markéta KlimešováによるPixabayからの画像