第二次世界大戦中、連合軍の戦闘機のパイロットらは「フー・ファイター」と呼ばれる奇妙な物体に悩まされていた。
高高度を飛行していると謎の発光体が付かず離れずの距離を保って自機を追跡してくるというもので、それらしき姿を捉えた写真が何枚か残されている。到底飛行機に見えなかった事から、当時は敵国の新型兵器と思われていたようだ。
現代では戦争の様子を監視していたUFOだったのではないかと見なされることもある。
しかし最新の研究で、第二次世界大戦時にパイロットたちを混乱に陥れた「フー・ファイター」は地球外生命体などではなく、プラズマやイオン化したガスであった可能性があるという結果が出て注目を集めている。
米国の科学者グループの研究結果によれば、プラズマは固体、液体、気体とは異なる物質の第4の状態と考えられており、多数の形をしたプラズマが人工衛星のテザーの周りに集まったり、ホバリングしている様子も観測されている。
通常は地球の大気圏上層である熱圏に存在しているが、下層に沈むこともあるという。パイロットらが目撃した「素早く動く不可解な塊や球体」は、プラズマが飛行機や宇宙船、人工衛星の電荷に引き寄せられた結果、生物のような動きを見せていたものだという。
このプラズマの動きについて、研究の共著者であるアリゾナ大学の天文学者クリストファー・インピー氏は「これらの上層大気の電磁プラズマは”エネルギーの共食い “をしている可能性があり、”衝突性 “と呼ばれる回転、追尾、衝突、交差、そしておそらくエネルギー交換をする行動をとっているのです」と語る。
ちなみにプラズマの正体についてはまだ正確に解明されたとは言えない状況だという。科学者たちはプラズマの形態について研究を続けているが、興味深いことに今回の研究に携わった何人かは、「プラズマは炭素をベースとしない生命の形態を表している可能性がある」と認めている。
宇宙空間にはスペース・クリッターなるプラズマ生命体が存在しているという説が昔から囁かれているが、もしかしたら現実のものだと実証される日が来るのかもしれない?
(飯山俊樹 山口敏太郎タートルカンパニー ミステリーニュースステーションATLAS編集部)
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