三葉虫をサンダルで踏み潰した跡の化石「マイスターの足跡」の謎

1968年、アメリカのユタ州アンテロープ・スプリングにあるカンブリア中期の地層からとある奇妙な化石が発見された。

アマチュアの化石収集家ウィリアム・マイスターは、そこで厚さ5センチほどの泥岩を見つけハンマーで割ってみたところ、その一部に三葉虫がいる化石であることがわかった。しかし、奇妙なことにその化石の全体はまるでサンダルの足跡のような形状をしており、あたかも三葉虫が踏み潰されたような状態であったのである。

発見者の名前から「マイスターの足跡」とも呼ばれるこの奇妙な化石の“足跡”は、長さが約26センチメートル、幅は先が約9センチメートルで踵と思われる方が7.6センチメートルと、成人男性の足のサイズ程度のものであり、一部にはサンダルの縫い目のような跡も見受けられるという。




三葉虫は5億年~2億5000万年前に栄えた節足動物でるが、この時代は地球の殆どが海に覆われており海洋生物が繫栄していた反面、人類はもとより恐竜も登場していないはずの時代である。そのため、この化石は、タイムトラベラーあるいは地球外生命体が三葉虫を踏み潰したために形成された化石であるという、オーパーツとして知られるようになった。中には、この時代すでに人類が存在していたのではないかという推測もなされるようになったという。

この謎の化石については、本物であることが実証されてはいるものの、現実的な解釈として大きく2つの説が主張されている。多くの学者が判断しているのは、偶然にサンダルのような形になっただけであるというものだ。この形状は風化作用によってできたものであり、この地域で発見される他の化石にもこの特徴が多く見られるという。連続した足跡ではなく、孤立したものでしか見つからないのもこのためであるとのことだ。

そしてもう一つは、大きな三葉虫に小さな三葉虫が潰されたものであるという説だ。ユタ大学の人類学者ジェシー・ジェニングス博士により唱えられたとされるこの説は、最も有力とされている説の一つであるが、実際に三葉虫の大きいものは全長60センチメートルにも及び、またその形状もサンダルのような形に近くなるため、信憑性は高いものとみることができる。ただし、覆いかぶさったはずの大きい三葉虫の方の化石が無いという疑問は残っている。


なお、現在この化石はアメリカのテキサス州グレンローズの「創造の証拠博物館」に所蔵されている。1984年にカール・ボウによって設立されたこの私設博物館は、創造論すなわち宇宙の誕生を神の天地創造と信じ、進化論が誤りであることを伝道することを目的とした施設だ。この化石により掘り下げられた検証が行なわれないのは、このような特殊な施設に所蔵されたことが事情の一つとしてあるのではないかとも言われている。

この他にもネバダ州やテキサス州でも、靴跡のような化石が発見されているとの報告がこれまでになされているという。それらの化石は、縫い目の痕があったり、長さ4センチメートルにも満たない極小のものであったりとさまざまである。こうした足跡や靴跡の化石の解明が、いつかなされることを望みたい。

【参考記事・文献】
並木伸一郎『神々の遺産オーパーツ大全』
タイムトラベル?サンダルで踏み潰された三葉虫の謎

人類の祖先は共食いをしていた?!145万年前の化石から切断痕を発見


https://x.gd/onf2F
三葉虫を踏んだ足跡! 5億3千万年前の人間が、サンダルで踏み付けた化石?
https://machiukezoo.biz/archives/13897/2

【アトラスニュース関連記事】

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「化石戦争」は科学にとって最も激しく馬鹿げたライバル関係だった…

(ナオキ・コムロ 山口敏太郎タートルカンパニー ミステリーニュースステーションATLAS編集部)

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