UFO

家畜が惨殺される怪現象「キャトル・ミューティレーション」事件

キャトル・ミューティエーションは、家畜(主に牛)が異様な形で虐殺される事件あるいは現象のことである。1960年代終わりごろからアメリカ国内各地で報告が相次ぎ、その後は世界各地でも同様の事例が報告されている不可解な事件だ。

例えば昨夜ピンピンしていた家畜が翌朝に無惨な死体で発見されるというものがある。特筆すべきはその死体の状態であり、切り傷がまるで外科手術を思わせるような鮮やかさ、体の一部が切断もしくはえぐり取られており、何より体内から血液がほぼ無くなっているというような有様であるという。

現場には、何者かが侵入した形跡や犯人の手がかりといった痕跡がなく、その一方で現場付近では、UFOの目撃が多く報告されているのも特徴だ。このために、キャトル・ミューティレーションは、宇宙人による仕業ではないかとの説が波及することとなった。

1970年代後半になって、行政管理局より「異星人によるキャトル・ミューティレーションなどというものは存在しない。」という公式見解が公開された。それによると、「体内の欠損は、柔らかい部分であるため他の動物に食べられたことが原因」「血液は、時間経過とともに地面に吸収される」といった自然現象説が濃厚という結論に終始した。




しかし、この報告は牛の死骸を放置した経過により導き出されたものであったことから、死体からの組織サンプルを採取していない、傷口の検証を行なっていないなど杜撰さが非難された。

近年、一時期の反響に比べるとキャトル・ミューティレーションは鳴りを潜めているように思えるが、それは現にアメリカがこの数十年で急激に牛肉離れをしていることに関係しているのかもしれない。一説には、70年代ごろから売れなくなった牛を屠殺し放棄したのがこの事件の真相ではないかと疑う向きもあり、「農場主が保険金請求のために意図して第三者の犯行であると決めつけた」ケースの指摘も認められていたという。

これによると、確かに襲われるのがなぜ家畜だけなのかという理由は明白となるが、それでもなお解明されない部分が残っているのは事実だ。2000年以降になってもなお、インドネシアやアルゼンチンなどでキャトル・ミューティレーションと思われる事件の報告がなされているという件については、少々結び付きにくいように思える。

キャトル・ミューティレーションの原因については、この他にもカルト教団によって行なわれた儀式なのではないか、吸血UMAチュパカブラの仕業によるものではないかなど、他にもさまざま飛び交っている。一体、何者が何のために行なっているのだろうか。

【参考記事・文献】
・並木伸一郎『未確認飛行物体UFO大全』
・キャトルミューティレーションの真相とは?宇宙人の仕業?自然現象?
https://pouchs.jp/OQrBR
・キャトル・ミューティレーション!悪行の真相ミステリ
http://rekirepo.com/archives/1314

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(にぅま 山口敏太郎タートルカンパニー ミステリーニュースステーションATLAS編集部)

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