UMAやUFOに関する報告は誤認やイタズラやフェイクがつきものだ。だが、中には長い間本物と考えられ、多くの人を騙し続けたものも存在している。
1970年代のある日、アラバマ州ブラントリーの町にて森の中で多数の巨大な足跡が見つかった。成人男性の足より大きなその足跡はビッグフットのものに間違いないと話題になり、警察が特別に訓練された犬を連れて捜索に出動するほどの騒ぎとなった。
ある男性–ジミー・マギンティ氏もビッグフットの足跡を発見した人物だ。当時はまだ子供だった彼は、川のそばで足跡を目撃したとき「絶対に見間違いや気の迷いではない」と思ったと語る。マギンティ氏のように、当時の足跡騒動を覚えていたり、衝撃を受けた人は少なくなかったようだ。
この足跡騒動は長くこの地で起きたビッグフットの事例とされてきた。だが、2017年にある人物が告白したことにより、事態は大きく動くこととなった。
端的にいえば、この足跡騒動はユージン・ヘンドリックという男性の他愛ないイタズラが発端だった。彼は「単なる思いつき」で当時アメリカ各地で話題になっていたビッグフットを題材にしたイタズラをしようとした。
「大きな人形の足を切って靴をボルトで固定し、川のそばを歩き回って足跡をつけたんだ。木に爪痕もつけた」と、彼は張りぼての足型で足跡を残し、周囲にそれらしい痕跡をつけてあたかもビッグフットが町の近くを訪れているように見せかけたのだ。
彼の目論見は成功し、町では大きな騒動が起きた。結果に十分満足した彼は「切り取った足と靴を片付け、秘密にしておくことにした」とヘンドリック氏は語る。
彼がこのイタズラを告白したのは足跡発見から約50年後の2017年のことだった。彼の告白を聞いて、当時の出来事をまだ覚えている人々の中には、控えめに言っても大きなショックを受けていた人も多かったという。
ヘンドリック氏の足跡がそれだけリアルだったのか、それとも当事のビッグフット騒動はそれだけ多くの人を魅了していたのか。
いずれにせよ、今も昔も多くの人に衝撃を与えたイタズラだったことは間違いないと言えるだろう。
🔔 | "I got a wild hair" – Man spent 50 years tricking entire town into believing Bigfoot lived there https://t.co/yLadTpuR66
— LADbible News (@LADbibleUKNews) September 3, 2023
(加藤史紀 山口敏太郎タートルカンパニー ミステリーニュースステーションATLAS編集部)
Photo credit: wonder_al on VisualHunt.com