まずは上の画像を見て欲しい。描かれているのは一人の「女性」だが−−−果たして、貴方には「後ろを向く若い女性」と「老女の横顔」のどちらが見えただろうか?
見ようによって姿が変わる、非常に有名な錯視の一つなので皆さんの中にも見たことがあるかもしれない。
だが、この度心理学者によって、興味深い研究結果が得られた。「見る人物の年齢によって、「若い女性」と「老婆」のどちらが先に見えるかに差が出る」というのだ。
オーストラリアはフリンダース大学の2人の心理学者が16歳から68歳までの393名の参加者にこの画像を示し、初めに何が見えるか質問した。すると、観察者の年齢が若ければ低いほど、「若い女性」の姿が初めに見える可能性が高いという傾向が出たのだという。逆に観察者の年齢が高ければ高いほど、「老婆」の姿が初めに見える傾向が強くなるという。
もちろん有名な錯視であるため、画像を長く見ていればどちらの女性の姿も絵の中に見つけることができる。今回の研究では、被験者らが初めにどちらの女性に見えるか、という点に焦点を当てて調査を行っている。
今回の調査の結果により「対象物を見る本人の年齢が、見ているものの印象等に影響を与えるかどうか」について一定の傾向が見られたという。
研究にあたったマイク・ニコルズ教授は「青少年は若い女性、高齢者は老婆の姿を見る傾向があった。両方の人物が見えてしまう錯視の場合、本人と近い年齢の人物を見てしまうのかもしれない」と語っている。
さて、あなたはどちらの「女性」が先に見えただろうか?
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Drawing a WOMAN or young lady Trick art on paper Pastel pencil
(田中尚 ミステリーニュースステーションATLAS編集部)
画像&動画©Drawing with Lineke Lijn/YouTube