東京西部、俗に多摩エリアと呼ばれる地域には心霊スポットが多い。青梅の「吹上トンネル」、八王子の「八王子城址」などその数は100はくだらないと言われている。なぜ、多摩地域に心霊スポットが多いのか、理由は簡単である。
かつて、多摩は東京(江戸)の霊的守護を受けていない。妖怪・怨霊の無法地帯・武蔵国であったのだ
それを象徴するような犯罪と心霊のリンクも起こっている。地元けやき出版の「ぞくぞくガイド」や作家・小池壮彦氏の著述に詳しいのだが、あの連続幼児殺害事件の宮崎勉容疑者が犯行現場や遺体遺棄現場に、心霊スポットを選んでいたという事である。単なる偶然の可能性も否定できないが、宮崎容疑者が確信犯的にやった、或いは悪霊たちに招き寄せられたという可能性もあるのかもしれない。
事実、当時小峰峠には「手首の無い少女の幽霊」が助けを求めるという噂があった。地元マスコミなども騒いだのだが、結局、その少女の幽霊の出る場所は、宮崎容疑者が犠牲者の遺体を遺棄した現場であったのだ。
無論、少女の霊とは犠牲者のことだろうし、手首が無いのは宮崎容疑者が食べたからである。またこの幽霊騒動をはじめて報道した地元マスコミの記者とは、宮崎容疑者の父親だったのである。因果がめぐるとはこのことではないか。父親は宮崎容疑者逮捕後、自殺してしまった。まったくもって悲劇である。
(山口敏太郎 ミステリーニュースステーションATLAS編集部)
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