前編≪実在したサイバーゴースト!「チャットの亡霊」≫より続く
「あれっ?おかしいね。今画面が一瞬、ゆがまなかった?」
「うん、そうだ。確かに一瞬 ぐにゃっと…」
「どうもいやな感じだね」
Oさん以外に3人いた仲間も口々に異常なワンシーンについて語った。だが、1人だけ答えない仲間がいた。
「おい、おい、大丈夫か」
「まさか、寝たとか」
「おーい、まだ寝るには時間が早いぞ」
Oさんと仲間たちは、その人物に呼びかけたが何故か応答がなかった。何か事情があったのだと思い、Oさんはそのまま残った仲間と会話を続けたが、どうにも気になって仕方なかった。
すると10分ぐらい経った時に、その人物が奇妙な発言をしたのだ。
「女がオレの背後にいる。いるんだ。髪、髪の長い女だ…。長い髪で顔が見えない。うつむいて立っている。女が、女が、女が来る」
そして、突如画面から居なくなってしまった。チャット上は当然大騒ぎになった。
「いったい、今のはなんだ」
「奴は仕事が忙しくておかしくなったのか」
「女ってなんだ?!」
すると、今度はさっきまで、騒いでいた仲間が急に黙り込んだ。
「おい、今度はおまえかよ」
「なに黙ってんの?」
残ったOさんと仲間の1人は妙な胸騒ぎを感じながら応答を待った。すると10分後にまた反応があった。
「今度はオレのところに、女が来た…そこにいる。女が女が女が」
それっきり、そいつはチャットから落ちていった。
(いかん、これはやばいぞ)Oさんはそう思い始めていた。すると思ったとおり、残った1人が急に黙り込んでしまった。
そして、数分後こんなメッセージがチャット上で発言された。
「オンナが来た…そこにいるよ。いる。いる。女がいる」
その発言を読んだOさんは、背筋に冷たい汗を感じた。そして、直ぐさまパソコンの電源を落とした。この落とす瞬間、モニターが消える瞬間・・・。
髪の長い女がモニターに映った!!もしあと一秒遅れていたら、女がOさんの元までやって来ていたのだろうか・・・。
Oさんはそれ以来、そこのチャットには行ってないという。
(山口敏太郎 ミステリーニュースステーションATLAS編集部)
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