エジプトで発掘されたロゼッタストーンやイースター島のロンゴ・ロンゴ、古代マヤの石版など、一見不可解で解読不可能な絵や文字が彫刻された石版は世界中で発見されている。
前述のロゼッタストーンは18世紀末にエジプトのロゼッタで発見されたもので、エジプトのヒエログリフ、民衆文字、古代ギリシャ文字が刻まれていたものだった。これを古代の言語にも精通していたシャンポリオンが研究し、ヒエログリフの解読に繋がっていくのである。
しかし、ロゼッタストーンの事例は異なる3つの言語で書かれていたため、ある程度解読可能な文字と照らし合わせることが出来たので解読できたという点がある。他の文字が刻まれた石版に関しては、比較できるものが少ないため研究・解読が難しいという点がある。
そんな謎に満ちた文字が刻まれた石版は、日本でも出土している。1933年に沖縄県中頭郡嘉手納町にて発見された「沖縄のロゼッタストーン」である。これまでに13枚発見されており、後に1枚が紛失し、うち4枚が沖縄県立博物館に収蔵されている。嘉手納の米軍基地敷地内でも発見されており、こちらは遺物として在日米軍が管理・保管を行っているという。
沖縄のロゼッタストーンの大きさはまちまちで、城(グスク)や拝所(ウガンジュ)、畑や人、鳥などの図案が両面に線刻されている。一部文字ないしは数を数えたものと思われる線刻も存在しているが、何を示しているものかはわかっていない。
年代も不明である上に、そもそも何のために作られたものかも分かっておらず、謎めいた物品となっている。
この沖縄のロゼッタストーンは、いずれも完全な形ではなく、大きく欠けたものの一部である事が多いため、欠けている部分に何らかの文字などが刻まれていたのではないかとする見方も存在している。
与那国島には海底遺跡と呼ばれる地形が存在する事から、海に没してしまった謎の文明の遺物であるとする説も存在するようだ。
沖縄のロゼッタストーンの謎が解ける日は来るのだろうか。
(加藤文規 ミステリーニュースステーションATLAS編集部)
参考URL: http://www.okinawainfo.net/hakubutukan/hakubutu07-3.htm
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