怪談や都市伝説で登場するパターンの一つに「廃墟にビデオを回しながら入っていき、帰ってきてから再生すると誰もいなかったはずなのに返事する声が録音されていた」というものがある。
こちらの動画に収録されているのは、北ウェールズのアベルゲレに存在する19世紀に建てられたグーリヒ城で録音された「幽霊」の声だという。
この城は2014年から段階的に修復工事が行われているのだが、幽霊とおぼしき白人女性の姿が目撃されたり、怪奇現象が起きたことによって度々作業が止まってしまったという。
そこで、民間の心霊調査機関が現場に乗りだし、幽霊との対話を試みたのである。
カメラ、ボイスレコーダー、紫外線ランプなどの特殊装備を用意したPaul Rowland氏らの調査チームが調査を始めたところ、城のほぼすべての場所で回答らしき音や声が聞こえたというのである。執筆室では質問に簡単な回答があったが、残念ながら声が不明瞭で何を言っているか解らなかったという。
そして、過去に犬舎と馬小屋だったとされる場所でもう一度対話を試みた。
「この城の改修についてどう思いますか?」と呼び掛けたところ、テープには質問に対する答えとして「幸せ」という微かな返答が録音されていたのだ。
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http://www.aol.co.uk/travel/2017/07/03/recording-ghost-creepy-gwyrch-castle-revealed/
この地の史跡とグーリヒ城保存信託機関の創始者であるマーク・ベイカー博士は調査で収録された声はデュドナルド伯爵夫人であると信じています。
ウィニフレッド・バムフォード・ヘスケス(Dundonald伯爵夫人)は1894年にこの城を継承し、1924年に亡くなるまで城の塔1階の部屋を書斎として使用していた最後の持ち主に当たる人物である。
もし、作業中に姿を現したり、返答したのが彼女本人だったとするならば、彼女は城が改装され、自分が住んでいた時代の美しい姿に戻るのが嬉しくて出てきてしまったということなのだろうか。
なお、この調査はボランティアで行われており、心霊調査の際に得られた資金はこの城の修復費用として提供されるという。
(加藤史規 ミステリーニュースステーションATLAS編集部)
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