金刀比羅神社は、徳島県徳島市勢見町に鎮座する神社であり、眉山麓に位置している。
境内には数々の名物があり、寛政3年(1791年)に築かれた大鳥居、徳島県下一の大しめ縄(長さ約6m、重さ400kg)、日本最大の大石灯籠(10.24m)などがあり、市民に愛されている。
同社は古い民俗学の資料には、境内の奥の院には、夜中に出てきては人間をくすぐる妖怪「赤シャグマ」が現れると記録されている。なお、「赤シャグマ」は全身が赤く、子どものような姿をしているとされる。このシャグマとは昔の武将がかぶっていたヤクという動物の毛から作られた飾りのことであり、赤シャグマはシャグマのようなボサボサの赤い髪をしていた事から名付けられたものだ。
赤シャグマの伝説は四国各地に残っており、いずれも夜になると現れこっそり食べ物を食べたりするが、赤シャグマのいる家は富み栄えるとされていた。四国版の座敷わらしともいえる存在であるので、神社に出現するのも矛盾しないと言えるかもしれない。
弊社の山口敏太郎は徳島出身であり、何度も取材に行ったのだが、同社に奥の院があった事実はなく調査は頓挫している。また、 明治18年(1885年)から同25年(1892年)まで、同社の境内に国幣中社忌部神社が仮鎮座したことがあり、これが奥の院として解釈された可能性がありうるとの説を立てている。
この神社は現在、金運UP、合格祈願などにご利益があり、現在も県民のみならず日本各地から多くの参拝客が訪れている。
(監修:山口敏太郎 / 田中尚 ミステリーニュースステーションATLAS編集部)
画像 金刀比羅神社 (徳島市)ウィキペディアより