ウルトラマンレオは、1974年から翌年にかけて制作されたウルトラシリーズ第7作、そして第2期ウルトラシリーズ最終作にあたる特撮テレビドラマのヒーロー。
過去のウルトラシリーズ同様、怪獣や異星人と戦うことが物語の主軸となっていることは変わらないが、「生きる厳しさと悲しさを鮮明に謳う」ことをテーマとして掲げられた本作は、前作の『ウルトラマンタロウ』に比べてかなりシリアスな内容となっている。
特に、第40話「恐怖の円盤生物シリーズ! MAC全滅! 円盤は生物だった!」では、ウルトラシリーズ恒例の対怪獣防衛組織(MAC)が怪獣シルバーブルーメによって全滅させられるという壮絶な展開がされた。
最後には、倒して引き裂いた怪獣の中から丸飲みされたマッキー(MACの飛行メカ)の無惨な姿が映し出されたことも視聴者に強烈なインパクトを与えた。余談だが、これによってシルバーブルーメを「ウルトラシリーズ最悪のトラウマ怪獣」と称する声もある。
内容が内容なら、撮影も並ではない。そもそも、レオは未熟な主人公おおとりゲンが、セブンに変身できなくなったモロボシ・ダンを鬼コーチとする指導の下で過酷な特訓をしていき心身共に強くなっていくという、当時流行していた「スポ根」を意識した要素を取り入れていた。
それもあってか、作中の特訓シーンの撮影では、俳優にも危険が及ぶような過酷な撮影が決行されたようだ。
ある時、ダンが特訓のためゲンをジープで追い回す場面があった。この時に使用していたジープは中古だったためか、急ブレーキをかけたとしても数メートル進んでしまうほどブレーキが甘かった。
ゲンを演じていた真夏竜は、実際にバンパーが脚に当たったこともあり、もしつまずいて転ぶようなことがあればあっという間に轢かれてしまうほどの恐怖を感じていた。
当時は新人であった真夏も、流石に監督に「やりすぎだ!」と抗議を入れたが、それを聞いた監督は「うんわかった、はい本番」という調子だった。
これによって鬼気迫る彼の表情を映し出すことはできたが、真夏当人ですら「あれは芝居じゃない」と苦笑するほどだったという。
その一方で、ダン役の森次晃嗣と真夏との関係は、そんな作中の厳しい特訓の様子とは違い、非常にほがらかな関係であったという。
因みに、作品としてのレオのそうした重々しい作風は当時としてもなかなか受け入れられにくかったようであり、低視聴率のテコ入れとして特訓シーンが無くなったという経緯もある。
だが、同時にオイルショックによる物価高騰の煽りを受けて予算削減も迫られたという事情も合わさり、結局本作をもってテレビシリーズの休止が発表されてしまう。
レオは、作中だけでなく現実での厳しさをも受け入れざるを得なかった悲哀のヒーローだったようである。
【参考記事・文献】
・https://x.gd/QeyVg
・https://www.sankei.com/article/20180831-UCPP3CAAAFILBKFB5E6DN72RHM/2/
・https://w.atwiki.jp/aniwotawiki/pages/7709.html
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【文 黒蠍けいすけ】





