アメリカ、カリフォルニア州のデス・バレーは奇妙な現象が起きることで知られている。
国立公園としてはアメリカ最大規模、総面積1万3158平方キロメートルで、日本の長野県とほぼ同面積だ。このデス・バレーに存在する水の枯れた湖にて、岩が独りでに動き出すという奇妙な現象が起きると言われている。現地の写真を見てみると、乾いた地面に置かれている岩の後ろに、引きずったような跡が存在している事が解る。
さて、このデス・バレーの動く岩は永らく原理が不明となっていたが、2014年に研究チームの調査・観察によって自然現象である事が判明した。冬場に雨が降り、湖に薄く氷が張る。すると岩の下に氷の層が出来ることになり、周囲の山から吹き下ろされる風によって岩が動くというのだ。この時、水の流れや風向きによって岩の動く方向も変わるため、途中で岩が方向転換したような跡が残るとされている。
この動く岩の現象に似たものが、火星上でも確認された!?として話題になっている。
NASAより公開されている探査衛星が捉えた火星地表の画像であるが、ここに奇妙な跡が存在している。地表に走った細い溝に交差するように、白い一本の「わだち」らしきものが出来ているのだ。周囲の地形や岩などからみても、この筋が比較的最近付いたものだという事が推察できる。
では、この筋はどうやって付いたものなのか。写真を拡大していくと、白い筋の先に一つの岩らしきものがある事が確認できる。まるで前述のデス・バレーで確認された動く岩を上空から捉えたような見掛けなのだ。
しかし、火星には極地を除き水は存在しないとされているし、雨が降ると言うこともないはずである。
では、この筋はどのような原理で付いたものなのか。海外のオカルトファンなどからは、火星表面上で動物の姿らしき影が確認されているため、その動物による跡ではないかという意見も出てきている。
現在はまだ火星地表上をリアルタイムで確認はできないため、この現象が解明されるのには時間がかかりそうだ。
(飯山俊樹 ミステリーニュースステーションATLAS編集部)