欧米を中心に世界中で発見されている、畑に忽然と現れる謎の幾何学図形「ミステリー・サークル」。
現在ではその大半が人為的なものだとされているが、未だに一部のミステリー・サークルは異星人やUFOなど、超自然的な原理で出来ているのではないかとみられている。
そんなミステリー・サークルが実際に、UFOらしき物体によって生成されていく様子が実際に撮影されて、話題となった動画が存在している。
問題の動画は1996年にイギリスのウィルトシャー州オリバーキャッスルの農場で撮影されたものだ。
撮影者は何日も現場に張り込んでいた所、本当に謎の物体が空から飛来。目の前でミステリー・サークルが形成されていく様子を納めることに成功したのだという。
動画を見ていくと、画面左側から謎の白い光点が現れる。光点が麦畑の上を旋回していく度に、自然に麦畑の麦が倒れていき、幾何学模様を描いていくのである。光点は分裂や消滅を繰り返し、サークルも光点の動きに従って形成されていく様子が捉えられている。
ミステリー・サークルが世に出始めた時、どうやって作られているか解らなかったため、プラズマなどの超自然的な原理で出来ているとも、UFOの着陸跡や、UFOから謎の光が出た際に地面に描かれるものだとする説が有力だった。
この動画が発表されたとき、ついにこの仮説に合致する証拠が得られたとして世界的な注目を集めたのである。
しかし、この動画には不自然な点が非常に多く発見されていた。
まず、張り込んでいたとはいえ、ミステリー・サークルが画面に綺麗に収まっていること。いつどのように出来るかわからないサークルを、ちょうど画面いっぱいに捉えることは可能なのだろうか。また、飛来してきたUFOをカメラで追ったりしている様子がないこと。
激しく動くUFOが現れたならば、ついカメラで動きを追ってしまいたくなるのが普通だろう。しかし、この動画にはそんな撮影者の動揺が反映されていない。また、高速で動く物体に必ず現れる画像の揺れが存在していない点も不自然さを強調している。
以上の点から、今ではこの動画はCG合成によって作成されたアニメーションの一種だったと見られている。
実際、動画の撮影者も1999年には自分が作成したものであることを認めている。彼は映像製作会社に勤務するCGや動画編集の専門家だったのだ。
現在では創作と判明しているこの動画だが、出来が非常に良かったためか現在でもミステリー・サークル生成の決定的瞬間が捉えられた、として度々放送される事がある。
この映像に関しては、既にトリックだと判明しているが、その後も様々な「UFOによるミステリーサークル生成の瞬間」を捉えた動画は存在している。これらの動画の真偽に関しても、今後追っていきたい。
※写真はYOUTUBEからのキャプチャ
(飯山俊樹 ミステリーニュースステーションATLAS編集部)
関連動画
Oliver’s Castle Crop Circle The Original Footage