オーパーツ

山口敏太郎が迫る!アンコールワット「ステゴサウルス彫刻」の真実

 アトラスで何度か紹介しているが、世界中には恐竜と人間が共存していたかのような、恐竜の姿をかたどった遺物が遺跡などから出土することがある。

 「アカンバロの恐竜土偶」や「カブレラ・ストーン」など、工芸品として出土するケースもあれば、壁画や彫刻として発見されるケースもある。




 世界遺産として知られているカンボジアのアンコール遺跡、タ・プロームという寺院遺跡の門に彫られた彫刻だ。この門には多くの動物たちが彫刻されているのだが、そのうちの一体が奇妙な生物の姿をしているのである。

 背中に花びらのような背ビレを何枚も生やし、四足歩行を行う生物…有名な恐竜の一つ、ステゴサウルスに非常に酷似したシルエットなのである。

 アンコール遺跡は9世紀から11世紀頃にかけて建設されたクメール王朝の建築群。うち、タ・プロームが建立されたのは12世紀頃とされている。恐竜が絶滅したとされる白亜紀末期、またステゴサウルス等の剣竜類が生存していたのは恐竜絶滅より早いジュラ紀から白亜紀前期で、この頃には剣竜類は絶滅していたとみられている。

 遺跡が出来た年代どころか、人間の祖先が生まれてくる時代よりも大きく隔たっているのだ。このレリーフから、「実は恐竜は生きのびており、人間と共存していたのだ!」とする説があるのだが、実際はどうなのだろうか。




 作家でありオカルト研究家でもある山口敏太郎は、実際に現地へ赴き、実物を確認して写真に納めている。その結果、「恐らく、サイなどの動物をデフォルメして彫ったものではないか」とみている。実際、よく見るとサイ独特の鎧のような皺ににた彫り込みがされていたという。

とは言え、当時の人が実際に何をモチーフにしてこのようなレリーフを作ったのかは解らない。もしかしたら、サイに似た特徴を持っているが、既に絶滅してしまった動物かもしれないし、伝説に登場する空想の生き物を彫り込んだのかもしれない。

 果たして、このレリーフのモデルになった生物の正体は何なのか。結論はまだ出ていない。

(ミステリーニュースステーション・アトラス編集部)

関連動画(山口敏太郎撮影)

※画像は山口敏太郎が現地で撮影したものです