タイから驚愕の映像が届いた。
動画はある果樹園のものらしい。生い茂る緑の枝から大きな実がぶら下がっている。一見大きな豆のさやにも思える物体だが、よく見ると人間の形をしているのだ。裸の人間の女性に似ているが、全身は薄い緑でちゃんと美しい顔もついている。
この動画に登場する木の実は、東南アジアを中心としたアジア各国に伝説のある奇妙な果実「ワクワクの実」または「ナリーポン」と呼ばれるものと見られている。
一見普通の樹木なのだが、果実は大きくなる度にどんどん裸の人間そっくりの姿になっていく。約一週間で熟し切り、ほぼ成人と同じくらいの大きさになると「ワクワク」と声を発して枯れ落ちるという。この果実には男性と女性とがあり、熟し切って落ちる前に収穫する事が出来れば、普通に人間と同じように行動することができるため、ナリーポンを自分の妻に迎えたという男の伝説も残っている。
ただし、ナリーポンは木や花の精霊のようなものなので、言う事を聞いてはくれるがほとんど言葉を話す事が出来ない等の欠点があるという。
この動画には人が収穫している様子も撮影されており、一抱えほどもある大きさであることが解る。本当のワクワクの実であった場合、成人女性とほぼ同じ大きさまで成長するといわれているので、まだまだ大きくなるということなのだろうか。
だが、今回撮影された映像は残念ながらフェイクである。恐らく、地元の伝説を踏まえて再現されたナリーポンの木を撮影し、伝説を紹介した動画であるとみた方が良いだろう。
さて、このワクワクの実が日本にも存在していると言ったら驚くであろうか。
お台場デックス東京ビーチに存在する山口敏太郎の妖怪博物館の展示物の中には、人型で頭に短い棒が刺さった不気味なものが存在している。顔の部分にはうっすらと目鼻が描かれており、女性であることが確認できる。
当初は非常に不気味であったため、呪いに使われた人形かと思われていたが、現在では東南アジアで作成されたワクワクの実を再現したものであることが判明している。
動画と同じく伝説の残る地域で造られているもので、熟しきって落ち、萎んでしまったワクワクの実を再現した一種の民芸品なのだ。
海外の伝説を知る事の出来る興味深い品であることは間違いないので、興味のある方は是非一度お台場の妖怪博物館にて、実物を見てみてはいかがだろうか。
(田中尚 ミステリーニュースステーションATLAS編集部)
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