いとるです。
今回は15年くらい前に体験?した話を聞いてください。
当時は年に数回金縛りになることがあり、その日も身体動かない状態で夜中に目を覚しました。いつもだと無理矢理首を横に回して金縛りを解くのですが、その時は全く動かせませんでした。
横に何かいるのに気がつき、目だけ動かし見てみると、漫画の「僕の地球を守って」に出てくるような大きな猫が真っ直ぐ前を見て立っていました。その時は驚きより可愛い!という感じで怖さはなかったのですが、それとは別に、私の上に何やら白い煙の様なものがあることに気付きました。
これはもしかして、だんだん人の形になるやつか?と怖くなってきたので「人の形になるなよー、絶対人の形にはなるなよー」と強く念じましたが、そう思えば思うほど白い煙は人の形になってきて、最終的に人民服のようなものを着た坊主頭の人になりました。
何故か私の両手は真上に真っ直ぐ引っ張られるように上がっていき、それとは逆に男は私の顔を覗き込むように近づいてきました。
男の顔が見えてきて「あれ?なんかこの人、ちょっと俺に似てる」と思った瞬間、私の指先がその男の頬っぺたにプニっと触れました。あまりの怖さに女性のように「きゃー!」と叫ぶと、ハッと我に返りました。
それは夢でした。ですが頬っぺたが妙にリアルで、まだ指先には触った感触も残っていました。その日はそれ以降何も起こりませんでした。
ですが次の日、そんなことも忘れ友人と遊びに行くことになりました。途中でコンビニで買い物をしたのですが、会計で支払った硬貨を見て店員がいぶかしげにこちらを見てきました。
よく見ると10円玉の様で、10円玉より一回り小さな硬貨が混じっているのに気が付きました。手に取り見てみると、人民服を着た坊主頭の男の横顔が彫られていました。
「昨日夢に出た男そっくりだー!」と友人に興奮して話しましたが、友人は何の事やら訳がわからない様子で困っていました。
店員も、いいから早く払ってよ というような表情だったので、会計を済ませ、そそくさとコンビニを後にしました。
ネットで調べたところ、その硬貨は台湾の一円硬貨でした。
海外に一度も行ったことがないのに何故?と不思議でしたが、何かの間違いで気付かないうちに私の財布の中に入ったのでしょう。
この硬貨の男は夢に出てきた男とは全く違う顔だったのですが、何でこのタイミングであんな夢を見たんだろう?何らかの繋がりがあるんじゃないか?夢に出てきたのはもしかしたら前世の自分?はたまた ただの偶然?などと色々考えてしまうのですが実際のところ、何だったのかは全くわかりません。
全く関係ない猫が出てくるあたりが ただの夢っぽいのですが、なんとなく不思議で変な体験でした。
ちなみに、その硬貨は幼馴染が帰省してきた際にこの話をしたら欲しいと言うのであげたのですが、今は無くしてしまったそうです。僕も幼馴染も悪いことは起こりませんでした。
(アトラスラジオ・リスナー投稿 いとるさん 山口敏太郎タートルカンパニー)
Photo credit: Gamma Man on Visualhunt