木下大サーカスは、岡山県に本部を置くサーカス団。
100年を超える歴史を持つサーカスであり、札幌の「キグレ大サーカス」、大阪の「ポップサーカス」と並び日本三大サーカスの一つに数えられ、またロシアの「ボリショイ・サーカス」、アメリカの「リングリング・サーカス」と並び世界三大サーカスの一つとしても名を連ねている。松竹芸能所属のお笑いトリオ・安田大サーカスの名前の元になっていることでも知られる。
明治時代、曲芸師の木下藤十郎に見込まれ婿養子となった矢野唯助(木下唯助)が、1902年に大陸へ渡り大連で旗揚げをしたのが木下大サーカスの原点。沿海州方面を巡業していたが、日露戦争とぶつかってしまったために帰国を余儀なくされた。当時の流行の芸をいち早く取り入れたことから、興行を行なう各地ではいずれも大当たりしていた。
中でも、ロシアのサーカスの見学を発端として、空中ブランコの高さ・飛距離・飛びての技術などを緻密に習得しプログラムへ取り入れた。「ロシア飛び」とも称された空中ブランコは、当時木下大サーカスの専売特許の曲芸となったという。
木下大サーカスの目玉としては、もう一つ動物ショーがある。サーカスで動物は珍しいことではないが、特に唯助が動物好きかつ名調教師であったこともあり、ゾウやクマなどを加えたショーが行なわれていた。
大正時代には、金馬(ウマ)、若玉(ゾウ)という名の人気動物も登場し、そのあまりの人気ぶりから彼らの名を冠した映画館が建てられたほどであったという。
また、木下大サーカスでは、かつてライガーのショーを行なっていたことがある。ライガーとは、その名の通りライオンとタイガー(トラ)の交配種であり、ライオンらしい顔にトラのような縞模様のあるからだが特徴的であり、ネコ科最大の体を持つと言われている。
ライガーは、1993年に栃木県の宇都宮動物園で生まれ飼育されていた個体の記録がある以外では、国内の動物園で見ることはできない。木下大サーカスでは、どのような経緯であるかは定かではないが、2013年ごろまではライガーのショーを行なっていたことがあるという。実際に観覧した人の話では、大きく迫力があったのだとか。
また、2010年からはライオンの白変種であるホワイトライオンのショーも行なわれており、現在では計4頭がサーカスで飼育されているという。ただ、これに関してはある批判的な意見もなされている。
中でも、2012年11月29日にウースター・ニュースから発信された「West Midland Safari Park lions in Japanese circus」という記事には驚くべきことが記されている。
ウェスト・ミッドランド・サファリ・パークにて8頭のホワイトライオンが誕生し、そのうち4頭がエンターテイメント会社「アメイジング・アニマルズ社」に送られた。
しかし、アイルランド動物園水族館協会(BIAZA)によって、その4頭が(木下)サーカスに送られているのではないかとの調査がなされ、サファリ・パーク側が困惑しているという。
園長によると、本来その4頭はCMや映画のために貸し出しとして送ったものであり、もしサーカスで調教されると知っていれば送ることはなかったと話している。
この件については、現在どのようになっているか詳細はわからない。ただ、少なくともホライトライオンに限らず、かつてのライガーについても当時から批判的な声が無かったわけではない。それらの多くは、見世物のために交配して誕生したという倫理的な側面が大きい。
サーカスの動物と愛護の主張は切っても切れない問題である。
【参考記事・文献】
・https://www.ariescom.jp/entry/whitelion#
・https://kazuyalife.com/liger-1355#i-2
・https://www.city.okayama.jp/shisei/0000018380.html
・https://kinoshita-circus.co.jp/htmls/prof/prof-02.htm
・https://tabizine.jp/article/526543/
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画像 ウィキペディアより引用
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