イギリスの古城には幽霊の伝説がつきものである。百年単位でその場に建ち続け、時には戦火に晒され、落城したり城主が変わるなど、様々な出来事を見つめ続けてきたからだろうか。歴史のある城ほど多くの幽霊が出るとも言われている。
イギリスはバーミンガムに存在するダドリー城は、1071年に建造された非常に歴史の古い城である。この城はイギリスで最も呪われている城としても有名であり、様々な幽霊が城を闊歩していると言われている。
特に有名なものが「灰色の貴婦人」だ。古めかしい灰色のドレスを着ているためにこの名前で呼ばれており、目撃証言は近年でも報告されている。
2014年には、この城を訪れたイギリス人観光客が撮影したスナップ写真にその姿が捉えられて話題となった。緑の芝生が美しい城の庭から入り口の方を向けて撮影した写真だったのだが、戸口の一つに灰色の服を着た人影が写っていたのである。非常に遠景にあるため解りづらいが、拡大すると細い腕が曲がっており、顔の部分は僅かに肌色になっていることも解る。まるで戸口から人が出てこようとしている姿に見えるが、撮影者曰く人らしき姿はその時点では全く確認できなかったという。
このダドリー城の「灰色の貴婦人」は、かつてこの城に住んでいたドロシー・ボーモントという女性の霊であるとされている。彼女は女児を出産するも、娘は生まれて数日で死亡。彼女も産後の肥立ちが悪く、亡くなってしまった。その際彼女は自分と数日違いで亡くなった娘と共に墓に埋葬して欲しいと夫に言ったのだが、彼女の望みが叶えられる事はなかった。
そのため、死んでも死にきれない彼女の幽霊がこの城を彷徨うようになったのだと言われている。
(加藤文規 ミステリーニュースステーションATLAS編集部)
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