スペースシャトルのミニチュア版に似た、この小型ロボット型宇宙船は2004年にNASAから米国防総省に引き渡され、それ以来、一連の秘密の軌道ミッションに乗り出し、時には2年以上宇宙に滞在することもあった。
最新のミッションでは、2023年12月28日にスペースXのファルコンヘビーに搭載されてX-37bが宇宙に打ち上げられたが、それ以降の活動はこれまで完全に謎のままだった。
しかし先月、ボーイング社とアメリカ宇宙軍は、この謎に包まれた宇宙船が一連の「エアロブレーキング」操作を実行し、地球に帰還する前に余分なハードウェアを処分する低軌道に移動できるようにすることを報告。X-37bの活動についてはこれまでほとんど明らかにされないため、この発表は異例だったようだ。
現在、ボーイング社は、エアロブレーキの手順、その仕組み、そして航空機がエアロブレーキを実行する必要がある理由について、さらに詳しい情報を提供するビデオを公開するまでに至った。
🚀#X37B is currently performing advanced aerobraking maneuvers, taking it from a highly elliptical orbit and lowering its altitude using minimal fuel.
This first-of-its-kind demonstration expands our knowledge of dynamic operations between orbits.
Watch to learn more: pic.twitter.com/EjmeSxoOuw
— Boeing Space (@BoeingSpace) November 1, 2024
「エアロブレーキングでは、大気抵抗を利用して、予定の軌道に到達するまで、1回ごとに遠地点を効果的に下げていきます」「こうすることで、大量の燃料を節約できます。エアロブレーキングが重要なのはそのためです」
とボーイング社のジョン・イーリー氏は動画で説明。
しかし、意外ではないかもしれないが、発表も動画も、地球軌道上に於けるX-37bの現在のミッションに関する具体的な詳細は提供していない。
その代わり、その目的は単に「リスクを低減し、将来の宇宙構造に情報を提供する新技術をテストすることによって、わが国の宇宙での能力を向上させる」と説明されている。
(山口敏太郎タートルカンパニー ミステリーニュースステーションATLAS編集部)