globeは、1995年8月9日にデビューした小室哲哉、KEIKO、マーク・パンサーからなる男女3人組音楽ユニット。同時期に小室哲哉がプロデュースを手がけた安室奈美恵や華原朋美そしてTRFなどと合わせた「TKブーム」を築き上げた筆頭と呼ばれるほどの人気を誇った。
元々は、ボーカルのKEIKOとラップのマークの2人ユニットであったが、そこにキーボードを兼任として音楽プロデューサーの小室が加わったことでglobeに改名。デビュー曲にて、オリコン初登場6位という好調な滑り出しとなり、2ndシングルではオリコン初登場1位を獲得。
1stアルバムは最終的に413万枚を売り上げ、TKブームを象徴する怪物級のヒットを飛ばすことに。さらに1997年には、前代未聞であった4大ドームツアーも行われるほど、globeはビッグアーティストとなった。
90年代、小室プロデュースのアーティストが軒並みミリオンセールスを記録する中、一方で彼のプロデュース作品は硬派な音楽ジャーナリズムにおいて取り扱われることがほとんど無かったと言われている。これは、あまりにもビッグとなってしまい、批評を寄せ付けなかったためであるとも言われている。このことから、いかに当時のglobeが規格外の人気を誇っていたかがお分かりだろう。まさしく、90年代を先導したユニットであったと言っても過言ではない。
さて、このglobe時代の人気ぶりはメンバーのプライベートにも大きく影響を及ぼしていた。マークによると、原宿の5階建てビルを8億円で購入し、そのビルには地下にスタジオやサウナ、屋上には露天風呂が備わっており、駐車場にはフェラーリが3台も入っていたという。また、globeの移動はすべてファーストクラスだったというが、一席を借りるのではなく機内のファーストクラスをすべて貸し切った状態にし、小室がその真ん中に布団を敷いて寝ていたこともあったという。
海外に行けば国賓級の扱いを受け、税関も通らず、また移動車の前にパトカーが走り、現場まで一度も赤信号にならなかったことまであったという。さらに、マークがオーナーを務めた香港のもつ鍋店は計6店舗で従業員も100人以上を抱えていたそうだ。
ただし、もつ鍋店は現地の学生デモの影響によって集客がままならず、最終的には自己破産してしまったという。原宿のビルも、忙しすぎて露天風呂は2回ほどしか使えず、結局は売却してしまっているとのこと。
ところで、当時のglobeの人気を象徴するもう一つの現象として「軟式globe」の存在を忘れてはならない。
90年代のバラエティー番組『学校へ行こう!』のあるコーナーにて、globeのパロディとも言える男女2人ユニットが登場した。この軟式globeのメンバーは、ボーカルのKOIKEおよびラップのパーク・マンサーからなる、ユニット名を含めて本家globeをもじったネーミングであり、globeの楽曲「Love again」の替え歌に乗せてパークのラップが展開されるという内容であった。
この替え歌は、歌詞の「I’m fallin’ love」の部分が「アホだなー」と変えられ、パークがラップで「そうだよアホだよ」と合いの手を入れることをはじめとし、そのラップも女好きの主人公が一目惚れした女性にアタックするも玉砕するというオチが強烈なインパクトとなり、当時の視聴者であった若者層から爆発的な人気を博した。
反響はすさまじく、2002年の小室と恵子の結婚式にて彼らがアポ無しで参戦し、本家メンバーの前でネタを披露したことも話題となった。現在でもglobeと言えば、本家ではなく軟式globeに馴染みを持つ者も多いのだとか。
【参考記事・文献】
globe、再評価されるべき革新的な楽曲とライブ表現 90年代の大衆を先導した一大エンターテインメントの凄み
https://realsound.jp/2023/08/post-1408738.html
マーク・パンサー globe時代の「凄すぎ」“伝説”告白 8億円ビル購入、ファーストクラス貸し切り…
https://www.sponichi.co.jp/entertainment/news/2024/02/14/kiji/20240214s00041000415000c.html#goog_rewarded
globe
https://dic.pixiv.net/a/globe
軟式globe
https://dic.pixiv.net/a/%E8%BB%9F%E5%BC%8Fglobe
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【文 ナオキ・コムロ】