古館伊知郎は、日本のフリーアナウンサーとして活動する人物。独特のフレーズによる「過剰実況」を駆使したその実況ぶりで、80年代のプロレスブームに大きく貢献、報道番組『報道ステーション』の初代メインキャスターを2004年から11年にわたり務めた。
「現代に蘇ったネプチューン」「肉体のローマ式戦車」「掟破りの逆サソリ」など圧倒的な語彙を駆使した実況が人気を博し、アントニオ猪木の「燃える闘魂」、山本小鉄の「鬼軍曹」、ドン荒川の「前座の力道山」といったキャッチコピーは、彼によって生み出されたものであると言われる。
これらキャッチコピー化は、プロレスのみならず多分野にも活用されており、筋肉番付、F1、総合格闘技など多岐の人々に及び、それと同時に圧倒的なしゃべりにおいて場を盛り上げる力も加わっていたことが、支持を受けた大きな要因である。
しかし、実況以外においてはそのしゃべりが逆に空回りするどころか、炎上する要因を生み出す結果を多々もたらしてしまう。このことは、本人志望で起用された「報道ステーション」以後により顕著になっていくこととなる。
自身が時事に疎いということを自覚しつつも、独りよがりな発言や「アダルトチルドレン」といった用語を誤解して使用していることなどが目立ち、殺到する非難の中で彼が現場入りして最初に行なっていたのは「非難メッセージの確認」だったという。
報道のみならず、2017年の「オールナイトニッポンGOLD」内でアニメ『けものフレンズ』の声優ユニットに対する侮辱的な発言、その上「Mステ」出演時の様子とは全く異なる内容を発信したために、発言訂正の署名運動まで起こった。
これ以外にも、上沼恵美子との不仲が長きにわたり言及されてきたことでも知られている。共演NGとまで囁かれた両者は、近年になって両者揃って出演する様子が徐々に見られるようになったが、そもそものきっかけは、かつて紅白歌合戦の司会を2人が務める中で発生。「関西・関東の両者による壮絶な舌戦」というコンセプトで乗っかった際、あまりにも当時の古舘の配慮が欠けていたために、上沼が非常に彼を嫌うようになったといわれている。
上沼が生島ヒロシの番組に出演した際、「あなた(生島)の年恰好から想像される私の”世界一嫌いな司会者”がいる」と発言していたこともあり、この発言を聞いた古舘は明らかに自分のことだとすぐ察したそうだ。なお、紅白の件については古舘自身「全面的に自分が悪い」と釈明している。
さて、しゃべりに関する数々の逸話を残す彼であるが、その原点はやはり圧巻のボキャブラリーであることに変わりない。そして、このことについては母親の存在が大きく影響していると言われる。
彼の母親と姉は非常にしゃべりが達者であったが、一方の彼は逆に無口な少年であった。そんな中でプロレスと出会い、彼は200人以上のプロレスラーを丸暗記したほどであったのだが、その際に立ちはだかったのが海外の俳優・女優を丸暗記していた母であり、このことで徐々に記憶対決へと繋がっていくと共に、これが彼の”しゃべり”の原体験になったという。
実際、彼の記憶力は凄まじいものであり、1977年に全国朝日放送(現テレビ朝日)に面接へ赴いた際は、広辞苑を丸暗記した特技を披露したというエピソードもある。さらには、本人ですら覚えてない些細な出来事も多数記憶しており、頭の中でなんでも映像化してしまうクセがあると本人が説明している。このことが、彼の膨大な表現力やしゃべりに通じていったことは間違いないだろう。
【参考記事・文献】
古舘伊知郎が失言で激やせしたのは反日発言が原因?
https://saisin-news.com/2014/06/hurutatiitirou-situgenn/#index_id4
古舘伊知郎さん4月21日の古舘伊知郎のオールナイトニッポンGOLDでの発言を今すぐ訂正を求めます。
https://x.gd/KNB96
古舘伊知郎が語る“上沼恵美子” 不仲説28年
https://www.oricon.co.jp/news/2309305/full/
古舘伊知郎、上沼恵美子との不仲説に「嫌われて当然」理由を明かす
https://times.abema.tv/articles/-/10029462?page=1
古舘伊知郎さん、番組で「けもフレ」発言について謝罪も「全然反省していない」と再炎上 “捏造”については言及なし
https://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/1705/14/news025.html
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【文 ZENMAI】